25日の夕刻にあった前川前事務次官の「文書はあった」という記者会見は、森友学園のようにうやむやなまま終わるのかと思っていた国民にとっては、予想外の出来事だった。

 

報道はそれぞれの政治通の方から今回の前川氏の動きについて官邸はあらかじめ警戒をしていて、だからこそ、いまや御用新聞に成り下がってしまった読売新聞を使って、前川氏が出会い系風俗に出入りしていた記事を出したという説も本当らしいし、前川氏が記者会見でこれについての質問について、女性の貧困と子供の貧困との連鎖について述べているのももっともに聞こえる。

 

 

内閣府と省庁との力関係も明らかになったし、退官されたとはいえ勇気ある行動であったと思う。

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だが、森友学園問題で昭恵夫人を証人喚問することを拒否した時と同じく、与党は前川氏の証人喚問を拒否している。

 

 

森友問題と相似する加計学園だから与党の対応も同じなのだろうか。

 

 

森友学園では野党も頑張ったと思うけれども、どうしてこの問題についてだけでも一丸となって国民が望む証人喚問にもっていけないのだろうか。

 

 

野党はこの問題に関して意思統一をし、しっかりした戦略をねらないと森友学園と同じ流れになってしまうだろう。

 

 

昭恵夫人の証人喚問を7割の国民が望んでいたにもかかわらず跳ね除けたわけなので、国民の意識調査などは全く力にならない。

 

 

国民不在の政治といっていい。

 

 

今回、問題の当時に事務次官を勤めた方が自から証言するという、これまでに例をみないことが起こったわけで、これがどれほど大きいのか小さいのか判断すらできないが、どうしても森友学園と同じように消化不良のままスルーされていく気がしてならない。

 

 

僕が安倍内閣に不満なのが、正々堂々とした議論をしない点にある。

 

 

政策についても選挙の時と議席をとってからとは、リンクしていない印象も強いのである。

 

 

例えば安倍首相が最近唐突に言い出した憲法改正についても、議席をとるまでは気配を消していたように思う。

 

 

少なくとも現在の憲法については、国民感情としては、護憲と改憲とで真っ二つに割れているのである。

 

 

それをあたかも、改憲が国民の大多数の悲願であるかのごとき言いようは、明らかに憲法にしばられている立場である安倍首相個人の感情でしかない。

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僕が「国民」といっているのは、政治に無関心な第一党でもっとも多数の無党派層や、そもそも政治に関心のない人たちを含んだ平均的な国民感情である。

 

 

政治に無関心であることと、政治のような世界を自分の世界に入れたくないと考える人とは全く違うのだが、僕は出来ることなら政治に関心を持たないで済ませたいと考える人間である。

 

 

つまり、僕は、「成人したら政治に関心をもたねばならない」という考えに基本的に与することができない。そんな義務はどこにもない。

 

 

むしろ、より深い世界と僕が考える文学や思想の世界、芸術の世界にどっぷりとひたり、世の中の出来事がむしろ抽象的な世界に見えるぐらいの状態でありたいと本来考えているのである。

 

 

世界は自分の意思の投影である。

 

 

従って、どんな大きな出来事が起ころうが、自分の身にふりかからないかぎり、馬耳東風であるのが、動物としての人間の自然な姿である。

 

 

また人間研究の対象としても、同時代を描くよりも過去を描いたほうが、より鮮明に対象を浮かび上がらせることができる。

 

 

この故に多くの芸術家は過去を描く。

 

 

たとえば、フォークナーというアメリカ人の作家は彼の生きた100年前のアメリカ南部を好んで描いている。

 

 

それに比べると、現代を描くというのは夾雑物や雑音を拾いやすいのである。

 

 

しかし、今年の森友学園から加計学園への問題は、あまりにも面白い。

 

 

登場人物が、多数多岐かつ個性に富んでいて、昭恵夫人や安倍首相、そして籠池夫妻、籠池氏の証人喚問時の弁護士など次々に登場し、あたかも長編小説のようである。

 

 

なんだかこの頃お疲れに見える菅さんが、「承知していません」というのも、ワンパターンの役を演じているように見える。

 

 

そろそろこのあたりで、クライマックスで昭恵夫人の証人喚問がないと、あたかも裏切られた読者と同じである。

 

 

だから、今回はなんとか前川氏を証人喚問して欲しい。

 

 

そして、昭恵夫人も証人喚問して欲しい。

 

 

それから憲法改正については、なぜ憲法を改正したいと考えるのか説得して欲しい。

 

 

法案を閣議決定して強行採決というストーリーは、手の内がわかってしまったので面白くない。

 

 

主義主張を明確に言わない政治家は真の政治家ではない。

 

 

それは、「政治屋」なのである。

 

 

繰り返しになるが、国民の大多数は改憲など望んでいないのだから、今回は憲法改正の論議のきっかけを作っただけで満足せず、今の憲法がなぜいけないと考えるのか、どのように変えたいのか、あるいは変えなければならないと考えるのかを無関心層すら心を動かす勢いで語って欲しい。

 

 

どうして女性宮家はいけないのか、陛下が遺憾に思われていることについてどうお考えなのか話して欲しい。

 

 

そういえば、国連の調査官からきた公開質問状には答えたのだろうか。。

 

 

まずは、一連の学園の疑惑について昭恵夫人と前川氏の証人喚問を行い、そこで、堂々と心を打つ本物の政治家の話をして欲しいと願っている。

 

20170526 by okkochaan