9月に入って、日本の領空の上を通過したミサイル発射と3日の6回目の核実験とで、北朝鮮に対してにわかに気色ばんだ緊張が高まっていますね。

 

ただ、この北朝鮮のミサイルや核実験の一連の流れに対して残念なのは、北朝鮮との戦争の可能性を低くするためにどうすれば良いかという建設的な会話や提案が非常に少ないことです。

 

すでに戦争ありきで進めている記事、開戦時期の競馬まがいの予想屋、アメリカ、中国の反応についての記事、韓国の情勢などいろいろと詳しく書かれた記事が多いですが、肝心のどうしたら戦争をしない方向にもっていけるのかという話がほとんど出てきません。

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もちろん状況を詳しく知ることや、特にアメリカが先制攻撃をするとかしないとかは重要時には違いありません。

 

ですが、それだけではすでにこれだけミサイル、核実験でのアピールとアウトプットをしている北朝鮮に対して、北朝鮮の狙い通りの反応をしているに過ぎないとも言えます。

 

トランプ大統領が「すでに対話の時期は終わった」と言っていて、3日夜には、「北朝鮮とビジネスを行うすべての国との貿易停止も考慮している」との発言もあったようですが、状況をみると北朝鮮の核の能力がミサイル発射や核実験によって確立されたらしいという以外には、何も変わっていないように見えます。

 

 

【戦争を回避する目的を明確に】

 

ミサイル発射の時も核実験のときも、安倍政権のコメントとしては、「厳重に抗議した」だけです。

 

そして、つい先日、国連での核保有禁止条約に被爆国でありながら参加もしなかった舌の根の乾かぬ内に、何度目かの国連決議での抗議という事ぐらいしかできない情けなさです。

 

そして国民には効果がほとんどないとほぼないと思える、気休めのJアラートだけが出来ることというわけです。

 

これでは、政府は本当に国民を守る気があるのか疑いますし、戦争を回避することが国民の生命・財産を守るためにベストですが、戦争回避は目的になっていないのでしょうか。

 

実際には、我が国の存立を脅かす重大な危機であるとし、集団的自衛権を発動させて自衛の名のもとに戦争にズルズルと引き込まれていくという危険を感じざるを得ません。

 

僕は戦争回避を第一目的として明確に出して欲しいと願っています。

 

 

 

【この問題は北朝鮮とアメリカの問題である】

 

北朝鮮の問題を考えるときに、決して忘れてはいけないのは、1950年に始まり、1953年に休戦となっている朝鮮戦争は終わっていないという事です。

 

休戦協定は結ばれましたが、この朝鮮戦争の時も建国間もない北朝鮮は、韓国を支援する米軍を中心とした国連軍に阻まれたのです。

 

何が言いたいかというと、アメリカ、韓国、日本などの民主主義国家はその後、基本的には平和で栄えていますが、北朝鮮にとっては戦争はまだ終結していないという強い意識があると思います。

 

北朝鮮と中国の関係も変遷してきており、現在、一番微妙なのが中国の立場だと思いますが、北朝鮮では朝鮮戦争は続いているということを日本および日本人は知っておくべきです。

 

そう考えると、ミサイルや核兵器も日本を直接的にターゲットにしていないことは理解できると思います。

 

北朝鮮からみると、日本は敵国であるアメリカの「同盟国」であって、日本とは戦争状態ではありません。

 

また、独裁国家であるために、国内を統一するために恐怖政治を行ったり、常に敵国が必要であったりするという事情を知ることも重要です。

 

拉致被害者の蓮池さんがお子様たちと帰国した時、「日本を悪魔の住んでいる国」と教育されていたことを思い起こしてみるべきでしょう。

 

少なくともアメリカや日本では民主主義を守ることが重要であるという意識がありますが、それは我々の常識にすぎず、北朝鮮には全く関係ないという事実を知るべきです。

 

まとめると、北朝鮮では朝鮮戦争は継続中であり、民主主義は信奉していないということになります。

 

なぜこんなことを言っているかというと、孫氏の「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」に従い、北朝鮮がなぜミサイルや核開発をあれほど行っているかを正確に知るべきだと考えるからです。

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【制裁だけでは不十分】

 

以上から僕にはずっと続けている「制裁」を重くしたからと言って、この問題(北朝鮮のミサイルと核開発)が解決するとは到底思えません。

 

むしろ逆効果でミサイルが発射されてしまう危険を感じます。

 

イラク戦争のような解決はアメリカも北朝鮮も望んでいないとすれば、やはり対話が最も重要ではないでしょうか。

 

そして、少なくとも韓国とは違った立場でのアジアの国である日本としては、特に対話をしかけるべき使命を持っているのではないかと僕は考えています。

 

あらゆる可能な方法、最後の最後まで絶対にあきらめないで、対話する努力を強く進めるべきだし、そこにしか活路は見えないと僕は考えています。

 

「考えられる最も強い抗議」などと言っても、何も響かないことを安倍政権は知るべきです。

 

相手が聞いていなかったとしても、北朝鮮の10倍以上の数のメッセージを送り続けることから始めるべきではないでしょうか。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

20170904 by okkochaan

 

 

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