2017年9月25日、東京都知事の小池百合子氏は都知事の職責はそのまま継続し、新政党「希望の党」の党首となった。

 

安倍首相の衆院解散の計画が出たあたりから民進党から若狭議員が小池都知事の後援で立ち上げる新党へ、民進党のみでなく自民党系の議員まで離党して合流しているという流れをみてのことだが、どうも初めから計画されていたように思えてならない。

 

小池氏は都知事当選の時にも、国政への進出の有無について記者から質問され、まずは都政をしっかりやることしか考えていないと否定していたが、わずかの間に国政への進出とあって、都民の多くが「裏切られた」という感想を持っていることだろう。

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一般的にの話だが、一人の佞臣が駆逐されたと思ったら、駆逐した人が新たな佞臣となり、民をそれ以上に苦しめたということは三国志にもあるし、よくある話ともいえる。

 

そうなると、結局、権力を持ったものがすべてを持つと等しく、我々日本人は、今の北朝鮮を非難することだって出来ないだろう。

 

今回の小池百合子氏もまさにその危険があると考えている。

 

そして、またも出た「アウフヘーベン」である。

 

ドイツの哲学者、ヘーゲルが使った用語で、二つの対立した事項や概念を統合、止揚し、より価値の高いものを創出するというすばらしいものだけれども、この言葉を使うのは簡単だが、事態はさほど簡単にはすまない。

 

ちなみに、現代ドイツ語では、「持ち上げる」という日常単語として使われているそうである。

 

だが、僕の記憶するところでは、小池氏のこうした言葉の使い方は、正しいとも上手とも言えない。

 

場合によっては、聞いている側が恥ずかしくなるような時すらある。

 

築地か豊洲かの問題は、アウフヘーベンできたろうか?

 

現在大きな問題になっている北朝鮮と合衆国との戦争危機をアウフヘーベンするとすれば、どのような形があるのだろうか?

 

築地か豊洲かについて言えば、築地をいわば観光地化するような案だったと思うが、それはオリンピックと合わせて何か進んでいるのだろうか?

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僕の浅い知識では、ニーチェはヘーゲルを「田舎臭い」と評し、ドイツ的な粘着型の思考を嫌ったように思う。

 

そもそも、政治家は国民を煙にまくような単語を使うべきではないと思う。

 

より平易な、子供でもわかる言葉を使うべきである。そうでなければ、国民の心に刺さることはない。

 

ただ、小池百合子という方は、若いころから礼状を出したり、なにかそうした口実をみつけて、いろんな方に会って人脈を作ってのし上がってきた人である。

 

ここで、小池百合子氏を悪く言うつもりはないのだが、都知事選を見ても状況判断からスローガンを掲げた行動まではプロフェッショナルだと思う。

 

しかし、だからといって、国民にとってリーダーとしてすばらしいかどうかは未知数である。

 

都知事就任後の様子をみると、あまり期待できそうもないし、最終的には、かつての自民党の派閥争いの変形でしかないように見える。

 

なぜなら、小池氏のやり方は、常に叩く悪者役がいなければ成り立たないように見えるし、だとすれば、今の北朝鮮と方法的には何も変わらないからだ。

 

こうしたことを考えていると、この国に必要なリーダーは、よりずっと若い世代か、さもなければ、AIから生まれてくるような気がしてならない。

 

上層部での権力争いは、国民の生活をより悪くするか、良くても、全く関係ないことなのである。

 

それは、本来ならば「国民ファースト」としなければならないところを、「希望の党」という新興宗教みたいな名前にしたことからも伺える。

 

そうではなくて、今の日本がどうして生きていて希望が持てない国になってしまったのかを考えることから始めるべきだと思う。

 

国民に対して、対立軸を明確に示すために、国民ファーストとし、安倍政権に反対する野党を坂本龍馬のようにまとめ、反安倍の旗印を立てることが本筋と僕は思うけれども、賢い彼女は一方では安倍首相の衆院解散を「大義なき解散」と批判しつつ、森友・加計問題は不問にし、原発、北朝鮮に対しては態度が曖昧で、アウフヘーベンするといっているのである。

 

いや、原発については明確にNoと言っているようだが、なんだか曖昧な印象を受けてしまうのだ。

 

これはアウフヘーベンではなく時流を読んで意見や態度を変えることから、ポピュリズムといっていいのではないだろうか。

 

それともうまく立ち回って時期を見はからってから意見も後出しで出すことがアウフヘーベンなのか。

 

小池百合子氏の考えは、安倍首相と似ていて、対立しようがないのだが、票を集めるのは都議選の時のように自民党支持層からになるため、国民からすれば、権力争いに過ぎず、政策上の魅力に欠けたものと言えるだろう。

 

この国に、しっかりと対立軸がある2大政党政治が定着するためには、現状では、明確に安倍政権を否定した前原氏が率いる民進党、そして共産党に期待するしかないだろう。

 

 

20170926 by okkochaan