ふと思いました。

 

もしかすると、「拉致問題の解決交渉こそが北朝鮮のミサイルを止められるのではないか」と。

 

今の北朝鮮は明らかに追い込まれており、「窮鼠猫を嚙む」の理由で、いつ本当にミサイルが飛んでくるかわかりません。

 

個人的には、早朝に気味悪いサイレンが鳴り響き「ミサイルが発射されました」と機械的に告げられる日が生きているうちに来るとは想像もしていなかったし、それは多くの国民もそうだと思います。

 

むしろ地震という天災とそれに伴って原発事故という人災が起きるのではないかというほうが、よほど可能性があると考えていたはずです。

 

ですが、この北朝鮮の状態が決して北朝鮮単独で醸成されたものではなく、世界の中で少なくとも金一族が生き残るために核のカードが必要だと考えるに至った理由が日本との関係にもあると仮定したら、日朝関係の上で重要なポジションを占めるのは、拉致問題だと考えられないでしょうか。

スポンサードリンク

 

【すでに小泉純一郎首相の訪朝から15年】

 

2017年9月17日は、北朝鮮が日本人の拉致を初めて認めた2002年の小泉純一郎首相の訪朝からちょうど15年経過した日です。

 

15年ということは、今日本で選挙権をもった人が3歳のころになります。

 

若いためと無知なためであろうけれども、「拉致問題なんてどうでもいいのではないか」という発言が意味もわからず発せられているのを時々目にしてしまったりします。

 

そして拉致被害者の家族の方々もお亡くなりになった方も多く、生きている方々は90歳を超える高齢者となったてしまいました。

 

報道によると、17日に開かれた「拉致・国民大集会」に、07年まで家族会の代表を務め、集会に毎回のように出席していた横田めぐみさん(行方不明時13歳)の父滋さん(84)と母早紀江さん(81)夫妻は初めてそろって欠席したとのことです。-毎日新聞-

 

欠席の理由は、高齢による体調不安が理由とのことですが、滋さんが病気を患ってしばらく前から公の場に出てこなくなった中で、早紀江さんまで欠席されたことに、心が痛みます。

 

日テレニュースによると、早紀江さんは以下のコメントをしているとのことです。

 

横田早紀江さん(81)「本気で日本の国民を取り返さなければという思いが(政府には)足りないんじゃないかと思うくらい。安倍首相が『拉致問題は第一の問題だ』と明言してくださっているから、『裏切らないでくださいね』ということだけは言いたいし、今年中には必ず何らかの打開策を見つけてほしいというのが、心からの願いです」

 

拉致被害者の家族の方々には、申し訳ないけれども、15年という歳月は無駄であった可能性は否定できないと思うし、交渉は必ずしも年月の長さではないとも思います。

 

結局は、日本政府の取り組みに問題があったのではないかと考えざるを得ません。

 

 

 

【拉致問題に対する日本政府の取り組みに問題はなかったか】

 

首相官邸のホームページの内閣総理大臣の項目に今年の4月23日の記事があります。

 

「拉致問題を最優先として今年中に被害者を救え!国民大集会」等

 

ここから安倍首相の発言を拾ってみます。

 

北朝鮮は拉致問題に真摯に取り組まない一方で、国際社会の度重なる警告に関わらず核実験や弾道ミサイルの発射を繰り返しています。国連安保理決議への明白な違反であり、断じて容認できません。

-中略-

我々はトランプ政権に対しても、核やミサイルの問題はあるけれども、同時に日本にとっては、拉致問題は極めて重要な問題であり、必ず解決をしていかなければならない問題であるということをお伝えしてきているところであります。

私が司令塔となって、対話と圧力、行動対行動の原則の下、北朝鮮に対して拉致問題の早期解決に向けた決断を迫ってまいります。
 拉致問題は安倍内閣の最重要、最優先の課題であります。
 拉致被害者の方々と御家族の皆様が抱き合う日まで私の使命は終わらない、拉致問題は安倍内閣で解決をするとの考えにいささかの揺るぎもございません。

 

今、ミサイルが頻繁に発射されて安倍首相の基本姿勢は同じで主体的に取り組むというより、米国の顔色をうかがいながら解決したいという内容です。

 

ここで言っている「対話」はなされたことがあったのか、あるいは対話の努力をしたのかという点が、僕の最も気になるところです。

 

というのは、上記でも「北朝鮮は拉致問題に真摯に取り組まない」と批判されていますが、僕はどのような相手であっても、つまり相手に誠意のかけらもない場合であったとしても、対話の努力をするのが真のリーダーであり政治家ではないかと考えるからです。

スポンサードリンク




【蓮池透氏と家族会との行き違い】

 

拉致被害者の家族会にしても、決して一枚岩ではありません。

 

もともと共通の被害に合った人たちが失った家族への思いが共通しての強い結びつきがあるはずですが、その同じ思いから発した、蓮池透氏が拉致問題対策本部長である安倍首相を公然と批判したことを活動に対する妨害ととっているために亀裂が生まれ、透さんは被害者の会から脱退させられています。

 

蓮池透氏の主張は書籍になっていますが、下記の記事でも概要は読めます。

 

安倍さんは薄ら笑いで私に…元家族会・蓮池透氏が著書でも徹底批判! 安倍首相の拉致問題政治利用と冷血ぶり

 

簡単に言えば、安倍首相は拉致被害者を連れ戻すための努力を全くしておらず、ただ政治利用しただけであること、その政治利用は小泉首相と共に北朝鮮を訪問した時から始まっていると書かれています。

 

僕は、拉致被害者の会の方々と蓮池透氏とは皆、政治的には素人だし、基本的には「お願い」をするしかすべもない犠牲者だと考えています。

 

ただ権力者である安倍首相を信じたか信じなかったかの違いですが、そこで、横田早紀江さんの「裏切らないでくださいね」という言葉がとても悲しく響くのです。

 

 

【どのような切り口が可能か】

 

誰しもが今は北朝鮮との対話は不可能と考え、圧力をかける作戦しか出てこず、かつその作戦は頭打ちになっている観があります。

 

つまり、北朝鮮の核開発を誰も止められない実状があります。

 

ここで変化球を投げて北朝鮮に拉致被害者の帰国をお願いしに行くことに意味があると僕は考えます。

 

もちろん、アメリカとの関係もあるので、ミサイル問題にはあえて一切ふれません。

 

こうしたコミュニケーションが無意味だという批判も多いと思いますが、結果を考えて無駄だからやめることは、何もしないのと同じなのです。

 

拉致問題対策本部事務局は内閣官房であり、拉致問題対策本部長は総理大臣です。

 

衆議院の解散で国民の支持をあらためて問いたいというのが安倍首相の目的ですが、国民としても、これまでの政府の拉致問題への取り組みを検証することが、意思決定上、重要なことだと思います。

 

森友・加計学園の問題を避けるための解散だろうと野党や多くの国民は思っているし、納得できる説明が全くでてこなかった内閣官房が拉致問題対策本部事務局であること、あの森友・加計問題で、安倍首相や内閣官房に対してどう思ったかという事が、投票の大きなファクターになることは間違いないと思います。

 

-関連記事-

横田めぐみさんの母は皇族ではない

田原総一朗の冒険とは拉致問題の解決か

北朝鮮との戦争の可能性を低くするためのアクションとは

 

20170917 by okkochaan