こんにちは、おっこちゃんです。

 

日本における残業についての問題点については、これまでいくつか記事を書かせていただいています。

 

本日、政府が目指す残業は月60時間(ただし例外規定あり)について、看護師側から、「夜勤交代制労働など業務は過重である。政府案はまさに過労死を容認するもので、断じて容認できない」(日本医療労働組合連合会)として、「月60時間」が過労死ラインと主張する談話が公表され話題になっているようなので、改めて概要を書き、僕の意見も加えさせていただきたいと思います。

スポンサードリンク

「月60時間」は看護師の過労死ライン?! 残業規制は何時間が適切か産経新聞 2/12(日) 10:50配信 ヤフーニュースより

 

まず、この政府案の60時間の意味ですが、下記の内容となります。

 

政府は「働き方改革」で、これまで事実上、青天井になっていた長時間労働に制限を設け、残業時間の上限を繁忙期も含めて年間720時間、月平均60時間とする方向で調整に入った。忙しい時には月最大100時間、2カ月の月平均80時間までの残業は認める。労使との調整を経て、年度内にまとめる働き方改革の実行計画に具体策を盛り込みたい考えだ。 -朝日新聞デジタル2017年1月29日03時00分-

 

さて、以前から書いているつもりではありますが、僕はこの時点でいくつか突っ込みたいところが生じます。

 

 

【疑問その一】 どうして労基法の組立は例外規定を常にセットにしなければならないのか。

 

労働基準法36条の、いわゆる三六協定は、実質的に残業時間に制限を与えない内容であることについての反省から今回の取り組みも始まっているはずです。しかし今回の60時間にしても、月平均60時間であって、1ヶ月60時間までとまでは言っていません。

 

実際に、繁忙期には一時的に月100時間まで認めるという案になっています。

 

僕は例外を一点でも認めた時点でダメだなと考えます。

 

規定は誰にでもわかりやすく簡略にすべきではないでしょうか。

 

月間60時間は国境のごとくに死守すべきだと思うし、それを超えての仕事をまかせるのであれば、いわゆる労基法上の労働者ではなく、しかも名ばかり管理職でない管理職とすべきではないでしょうか。

 

 

 

【疑問その二】 ホワイトカラー・エグゼンプションはどうなったのか?

この残業時間の論議とホワイトカラー・エグゼンプションとは密接な関係があると思うのですが、なぜ同時に論議しないのでしょうか。
(念のためホワイトカラー・エグゼンプションとは、労基法上の残業手当の適用除外を管理職のみでなく、業務内容・賃金に関して一定の要件を満たすホワイトカラー労働者にも拡大しようという話です)

 

僕は、これが政治的な綱引きとか選挙を見据えてのタイミングとかの都合で、密接な関係がありながらパタッと取り上げられなくなったことを指摘したいと思います。

 

管理職の定義であったり、同一労働同一賃金の定義であったり、職種別の仕事の違いとか、勤務時間(シフトなど)の違いだとかを一切考慮せず一律に月60時間というのは、あまりにも乱暴な話ではないかと考えるからです。

 

ホワイトカラー・エグゼンプションは、高度に専門的な業務であったかと思うと、営業のような時間管理が難しい場合まで適用されようとしていました。

 

そうすると、仮にホワイトカラー・エグゼンプションが実行された場合、電通の高橋まつりさんだとか、その他、過労死認定された方々の多くが、このエグゼンプションに含まれるからではないでしょうか。

 

であれば、ホワイトカラー・エグゼンプションは辞めるとか宣言すべきではないかと考えます。

スポンサードリンク





 

 

【疑問その三】 実際のところサラリーマンのほとんどはあきらめというか、この問題に対し、冷めきっていないか

 

今回のニュースに書かれていたが、労働基準監督署による事業所の立ち入り調査は1万事業所に拡大したとのことであり、これはその前年の倍になるとのこと。

 

その結果、4割(4000事業所ということか)で労使協定を超える違法な残業が確認されたとのことである。

 

僕は、労働基準法ほど無視されている法律はないのではないかと思っているのですが、こうなってくると、これを法律違反として摘発することがどうなのかという疑問が生じます。

 

もし、自動車運転者の4割が信号無視をしたらどうなるでしょうか。

 

日本人の意識のなかで、使用者にも労働者にも罪悪意識は希薄であることは容易に想像できます。

 

労働者から言えば、下手なことをいって自分への評価を下げたり、クビになったりしたくないでしょうし、また仕事や会社に本心から入れ込んでいて、働きたい人だっているだろうと思います。

 

どうしても一律規制に限界を感じます。

 

また、これについて、下記の記事が参考になりました。

 

ジャパネット創業者「残業に国が一律規制かけるのは拙速」

NEWS ポストセブン 2/9(木) 7:00配信

 

どのような働き方をするかという希望と現状とでは、まだまだかい離があるし、ホワイトカラー・エグゼンプションを論じていたと思ったら、過労死がクローズアップされ、以前のことを簡単に忘れてしまうという状態に、僕は不安な思いをおさえることができません。

 

この世界は右と左とか、労働者と使用者とか対立してある2つのみで出来あがっているわけではないと考えています。

 

20170212 by okkochaan