お笑い芸人から絵本作家となったキンコン西野さんのブログでの発言が炎上している。
昨年、クラウドファンディングを使って資金を集め、分業で作成した絵本、『えんとつ町のプペル』は、西野さんが無料でネット上に公開したので話題になった。
しかし、今回はみずからの3億円の借金の返済にあてるためのお願いというのだから、ここに話題性があるし、そこがキンコン西野さんの狙いでもあるようである。
なぜ借金が3億円もある?
さて、このキンコン西野さんの3億円の借金返済のための募金については、賛否両論あるわけですが、面白いのはキンコン西野さんの強気なところである。
西野さんがやっているオンラインサロンという有料会員の会があるようですが、そこで話が盛り上がってしまい、『えんとつ町のプペル美術館』を地元・川西に作ることになったこと、それは、従来の美術館とは異なるテーマパーク的な要素を詰め込んだ体験型の美術館であるとのことらしい。
確かに『えんとつ町のプペル』の体験型美術館というのは、建築とかに全く興味のない僕でも、話が盛り上がってしまうことは想像できる。
だが、問題はここから先で、前回のようなクラウドファンディングではなく、その費用のため「今現在まるで貯金がないのに、3億円の借金を抱えた」という。
そして、キンコン西野さんがアメブロで書いている記事はこれである。
【最低】キンコン西野の悪質な炎上商法!
彼は、普通、他人が非難するならこうであろうというようなタイトルをつける癖があるようだ。
ご覧いただければわかるけれども、記事には、絵つきで振込先の銀行の口座番号と名義人名などが案内されている。
また銀行口座を晒したのは、『オンラインサロンのメンバーから「私、オバチャンだからクラウドファンディングとかよく分からないのよね。西野くんが美術館を作るのなら直接募金したいので、なんとかして」と言われたから』と書いています。
案外この単純な方法が盲点だと本能的に思った?
僕は、アメブロで炎上して1000以上の記事がこれについてあるのを全く読んでいません。
また、実は、キンコン西野さんのことをよく知りません。
しかし、『えんとつ町のプペル』は、その絵の美しさもあるのと、無料でWeb上に公開されているので、何度も読んでいます。
ただ、ふと思ったのは、西野さんは常にあたらしい手法に挑戦し続けるかたではないかということです。
すでにクラウドファンディングは『えんとつ町のプペル』で大成功しています。
無料で絵本を公開することをやってのけ、結果は売上が爆発的にあがりました。
そして、いま世間で常識になりつつある新たな資金調達の手法といえば、そうです、ICO(仮想通貨を使った資金調達)です。
ですが、クラウドファンディングがわからないおばちゃんに、ICOといっても、それは宇宙人を見るようなことになるに違いありません。
そもそも、このごろ、なにかといえば、ICOばかりで詳しい内容などそれだけで興味を持てない人も多くいたのではないでしょうか。
ながく陽の目をみなかった仮想通貨が、別な形で利用されるのは、いいことかもしれませんが、仮想通貨をやっている若者が多く見て10人に一人とすると、はたして資金調達の手段として成熟しているともいえず、そのくせ新しさを感じない、つまり猫も杓子もICOかよと西野さんは思ったかもしれないし、全く関係ないのかもしれません。
ただ絵本ばかりでなく、映像とか写真とか小説とかもWeb上に出した段階で無料になることを見て、その状況から収益を上げるにはどうすればよいかということを、西野さんはよく考えています。
その結論が、このアメブロでの銀行口座を晒すという、実にわかりやすい募金のお願いと考えれば、またそれによって、ヤフーでもランキング1位のニュースとなることを考えると、キンコン西野さん恐るべしと僕は思いました。
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この記事は、『えんとつ町のプペル』が話題になった一年以上前に書いたものです。
僕の文章はいまでも下手ですが、一年前のものを読み返してみると、もっとずっと下手だったのがわかります。
記事の最後に絵本、『えんとつ町のプペル』へのリンクも貼ってありますので、ぜひ一度ご覧になってください。
20180606 by okkochaan