Originally posted 2018-05-30 08:49:17.

裁量労働制 残業代

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は今の自民党を支持できないけど、その理由は働き方改革法案について言えば、今国会で通過させねばならないというほどに重要と位置付けていることに疑問をもっているからです。

 

まあ、国会前の普段デモなんかに参加しそうもない方たちの様子を見ても、この法案は一方で残業についての規制強化をしながら、その一方で高度プロフェッショナル制度と称して、残業カウントの対象にしないという、ずるいというか、恐ろしい法律だと思っています。

 

そもそもおひざ元の霞が関の官庁が過労死ラインの残業をしているのが笑止ですが、河野太郎外相が外務省内の改革に取り組んでいることが面白いので、それについて書きます。

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外務省がロジブックを廃止

ロジブックというのは、非常に簡単に言えば、「旅のしおり」のようなもので、旅行や出張を例にすると何時にどこどこのレストランで誰と何を食べるとかまで、事細かに書かれたものです。

 

ロジブックは僕にとっては懐かしい言葉なのですが、外資系の投資銀行部門などでは今でも作っていると思います。

 

ちなみに、ロジとはlogisticsの頭を略したもので、外資系企業の広報などでは普通にロジ、ロジと言っています。

 

普通の日本人だと物流と思っているのですが、後方支援全般を指しています。

 

この仕事は、相手が海外であると時差があるために、必然的に残業になったりしがちです。

 

例えば、ニューヨークのレストランに予約をして、細かな料理とか口頭で確認したいことなどがあったりすると、電話連絡のために日本時間で夜の11時ぐらいまではいる必要があったりします。

 

おそらく、この仕事にしても専門性もあるし高度プロフェッショナル制度の対象になっていく可能性があったのではないでしょうか。

 

しかし、この仕事に必要な能力は英語力とか資料作成能力とか時間制限に対するプレッシャーに耐える能力とか体力とかです。

 

海外旅行の経験が豊富だったり、飛行機の予約になれていたりとか、日本では高級レストランからグルメ好きであることとかもポイントです。

 

小さく言えば内容的には個人の旅行日程と変わらないのですが、外交だとか企業同士の交渉とかがからめば、神経を使うことは想像できます。

 

それなりの専門職で、経験もカンも必要ですが、トップがロジブックなんかなくていいというのであれば、それはベストです。






外務省のケースで少しみえてきた問題

そもそも霞が関の官庁街は昔から残業の温床であることはよく知られています。

 

日比谷公園あたりから見ると、夜の8時9時ぐらいでは、全館に煌々と明かりがついているし、本庁勤務ほどその傾向は強いようです。

 

ですが、政府が働き方改革法案で残業を減らすというのであれば、官庁が率先して残業撲滅に取り組まなければならないと僕は思います。

 

例のスーパーフライデーとか実際にどうなのでしょうか。

 

安倍内閣は経済界からの強い要望があり、本当の目的は年収400万以上の、つまり普通のサラリーマンのほとんどが対象となる「高度プロフェッショナル制度」の導入が目的なのだと思います。

 

しかし、こうした中で、河野外相の外務省内の改革にたいして、省内の職員からは、「今更、外交と言われても」という声もあがっているそうです。

 

実は、僕はこの声がもっとも気になっています。

 

河野外相は事務部門も民間にアウトソースして職員も減らし、経費もおさえるという非常にまっとうなことをやっているわけですが、変化に対して強い反発があるのは、外務省の職員がエリートで英語ができることとは関係がないようです。

 

事務方の経験しかない人が外交をやれと言われることは、一般企業で言えば、営業部門に回されることと同じだと思います。

 

しかし、事務はどこでやろうが所詮は事務であって、それ自体で何かの価値を生み出すわけではありません。

 

クリエイティブでないということは、慣例とか関係する規則とかパソコンとかを使って処理すればよく、それもおそらく、はんこ押しが伴った窮屈で退屈な作業が連想されますが、それでも、楽な仕事かもしれず、まさにAIがいずれはとってかわる日も近いと思えます。

 

日本の大手銀行は、現在の金利が薄く利益がでないことがきっかけになっているにせよ、すでに大規模なリストラ計画を発表しています。

 

これは、ある意味、早期に手を打つことで、銀行員にとっても幸せなことなのではないでしょうか。

 

他方、官僚になった方は、ずっと詰込みの勉強とか英語とかで勝ち上がってきただけで、自分で稼いだり交渉したりはしたことがない方がほとんどだし、プライドも高いので、その分だけ遅れをとってしまう、つまり不幸であるかもしれません。

 

だから、「今更、外交をやれと言われても」という気持ちを切り替えて、「これから外交ができるんだ」としなければ、これから厳しくなるばかりだと思います。

 

まして月間200時間という過労死ラインを優に超える残業をしている状態とは、ほとんど思考停止状態となっているのではないでしょうか。

 

エリートで給料もそこそこ良くて、出世街道を歩んでいるつもりが、実は、すぐ目の前に大きな滝が待っている、そんな状況に思えます。

 

働くことに対する、本当の意味での意識改革、すなわち残業しなければ仕事が終わらないことは能力がないとか、無理な要求を受けているとか客観的に判断して、今後の生き方をそれぞれが考えていく時代になったのだと思います。

 

20180530 by okkochaan