夢の世界

こんにちは、おっこちゃんです。

 

前回の号外編はいかがでしたでしょうか。

 

もしお読みになっていなくても、この号外編Ⅱは、別の夢の
話をしますので、独立してお読みいただければと思います。

 

なお、これは話のネタとして書いているのではなく、シニア向けの
何らかの仕掛けのとっかかりを夢に求められないかという素朴な
思いつきから書いています。

では、行ってみます。

 

 

【おっこちゃんの夢】 —– 第二話 —–

これもちょっと怖いしリアルな感覚が残る夢です。

僕はこの夢をよく見るようになったころに、奈良や平安時代の
人たちが生霊というものを信じ、恐れていたことがよくわかりました。

二、三のバージョンがあるのですが、基本的な作りは同じです。

 

こんな夢です。

 

バージョン①

ある日、残業で遅くなり終電に間に合わなくなったのに気づいた。

しかし後で思うと不思議なことに時刻はまだ夕方なのであった。

ともかく、その時は、電車がないので家には帰れないし、
かといって、持ち合わせもないため、どうしたらよいかわからず、
困ってしまった。

その時、不意に僕は自分が都内に部屋を借りていたことを
思い出した。

しかも、その場所は、私鉄で3駅ほど行き商店街を抜けて、
人がまばらになった、雑木林のそばにある木造の2階建ての
2階の部屋であることまでリアルに思いだした。

なぜ今まで忘れていたんだろう・・・

そう思いつつも、僕は、迷いなくその部屋に向かった。

しかし、家賃を支払った記憶もなく、これまで
何故ほうっておいたかどうしてもわからなかった。

それよりも、奇妙なことは、僕はその私鉄沿線の駅は、
何年か前に知人を訪ねて通過したことがあるくらいで、
その駅で下車したこともないのであった。

にもかかわらず、僕が迷いなくその場所、その部屋に向かったのは、
終電がない(まだ夕方なのに)こともあるけれども、それ以上に、
その場所について確信があったからであった。

その駅でおりて、見覚えのある商店街、見覚えのある道を抜けて、
僕はその木造2階建ての家に難なくたどり着くことができた。

その家は周辺の家からは離れて建っていて、雑木林の中にあり、
また家のすぐ近くには屋根より高く大きなケヤキの樹があった。

そして、その家はやはり見覚えがあるのだったが、記憶のなかにある
家にくらべると、だいぶ古くなっているようにみえ、人の気配もない。

ケヤキのわきに庭に通じて、玄関に向かう道があり、見覚えのある
井戸があった。

少年のころの僕は、毎朝そこで顔を洗っていたことを思いだした。

そして、ある日、顔を洗ってなにげなくケヤキの樹を眺めると、
恐ろしく大きな青大将が、幹のかなり上のほうに上っているのを
発見したことを思いだした。

これも今思えばだが、鳥の巣でも狙っていたのにちがいない。

たが・・・・

その少年時代のわずかな時期をすごした家は、こんな場所ではなく、
少なくても、数十キロは離れた田舎町になければならない!

その後、夢のなかで、亜空間に迷い込んだと気づいた僕は、
そこから逃れるためにいろんな場所に飛躍したり駆けたり隠れたり
あきらめてみたりします。

そして、目が覚めて夢でよかったとほっとするのですが、夢の
リアルな感じがその後しばらく尾を引いてしまいます。

バージョン①は以上です。続いて、バージョン②をいってみます。

 

 

バージョン②

こちらも基本的なつくりは同じなのですが、部屋の代わりに女性が
出てくる点が違うだけです。

ある夜、友達と久しぶりの飲みが終わって、一人で電車で帰るときに、
不意に10年前に付き合っていた女性との10年前の約束を
思いだします。

彼女は、都心の歓楽街を抜けて少しさびれたあたりのアパートに
一人で住んでいました。

彼女とは、友達関係ではありましたが、これから親しくなるかもしれない
という予感をお互いがもっていたように思います。

しかし、それ以上に知り合いという色が強く、友達よりちょっとだけ上、
恋人よりはずっと下というような状況でした。
(念のためですが、この状況も夢のなかでの話です。)

10年前のある日、やはり酔っぱらって家に帰れそうもなくなり、
彼女に電話をして、家に帰れなくなったこと、もし可能なら泊めて
貰えないだろうかと言いました。

ダメもとでふざけたふりをしていったのですが、意外なことに
彼女はOKしてくれて、彼女のアパートまでの道順を言いました。

住宅街で、複雑な道順でしかも夜です。しかしそこは夢なので、
僕は簡単にいけると思いました。今と違ってナビもありません。

夢のなかで、10年前の僕は彼女のアパートに向かっているのですが、
いけどもいけども、行きつくことができません。

そのくせ、彼女のアパートがすぐ近くだという感覚が常にあり、
容易にあきらめることができません。

当時は公衆電話の時代でしたが、電話ボックスもないため、電話も
できません。

そのうちに、始発が出る時間もたいして先でないので、僕は駅に
もどり始発をまって帰りました。

その時、彼女に電話をしなかったのは、もう朝であったことと、
彼女の性格から別にまってもいなかったろうと思ったからです。

そして・・・・・

その後、僕は結婚し子供も生まれ普通にサラリーマンをし、
彼女のこともすっかり忘れていました。

そして、10年後に僕は不意に彼女との10年前の約束というか、
部屋に泊めていただくために駅から向かったこと、迷子に
なって行きつけなかったこと、そのまま帰ってしまい、その後、
彼女のことを忘れていたことを思い出しました。

それで夢の中で、10年後に同じように酔っぱらって彼女を
思いだしました。

さすがに夢のなかでもためらいがありました。なにしろ、10年間も
連絡をしていなかったのです。また、彼女が同じアパートに
住んでいる可能性はかなり低いと思いました。

それにもかかわらず、夢のなかで酔っぱらっている僕は、
彼女がそこにいて電話番号も変わらないという確信を
持っていました。

そして、ある思いが僕を恐怖におとしいれていました。

それは、他でもありません。

彼女がいまでも僕の到着を待っているのではないか?

という想念です。

 

この想念は恐ろしく、夢のなかでさえ僕は固まってしまったほどです。

そして、おそるおそる電話を架けました。

 

すると、電話に出たのは、意外にも僕の妻でした。

僕は夢のなかで、頭が混乱してしまいました。

 

つまり、10年前に行きつけなかった彼女が誰だかわからなくなり、

そもそも・・・・・

だったら、いったい、僕はどこへ帰ろうとしていたんだろう?

という思いがあったからです。

 

しかも、僕のなかでは、10年前の彼女は確実に存在していて、
今でも、どこかで僕の到着を待っているような気がしてならないのです。

 

—–第二話の終了—–

 

とまあ、こんな感じです。

 

いずれにしても、僕の場合は、どこかにやり残したという気持ちが
非常に強いようです。

女性がでてくるバージョンは特に、いろいろ手を変え品を変えて、
夢を見ます。

単に欲求不満???

 

以上、どうも脱線したようで申し訳ないです。

 

おっこちゃんでした。