​チャ、チャラッチャ、チャーラー!

 

ヤフーニュースによりますと、リクルートキャリアが2018年卒大学生の内定取得者を調査したところ、就職内定率は10月1日時点で92.1%であり、内定辞退率は64.6%となり、同社が集計した過去6年間で最も高かったそうです。-弁護士ドットコム-

 

そこで、内定辞退はメールでは失礼なのか、電話がいいのか、手紙?それとも訪問がいいのかということが問題になることがあるようです。

 

参考:

企業からの「お祈りメール」がアリなら、学生の内定辞退もメールだけでOK?

 

【ちょっとだけ僕のこと】

 

実は僕は就職活動というものをほとんどしたことがありません。

 

というのは、僕がひねくれていたからで、なんとなくみんなが一生懸命やっているのを見ると「おいら、いち抜けた」とすぐになってしまうからで、別に特技があったからとか、特殊な事情があったとかではありません。

 

就職活動に限らず、婚活とか、女性と「付き合う」とか「合コン」とか、こうした流行りのことと無縁で過ごしてきてしまいました。

 

それが皮肉にも、別に長く勤める気もなく、生きていくために「しかたなく」入った業界で、長く勤め、人材を供給する側の仕事についていました。

 

そして、サラリーマン時代には、なんと、就職支援で就職氷河期のころの学生に面接指導までしていたのですから、人生何が起きるか本当にわからないものです。

 

なので、仕事をやめた今も、就職とか転職とか人材派遣とか、サービス残業とか労基法とかに敏感になっています。

 

ただ、この「お祈りメール」という言葉は不覚にも知りませんでしたが、2007年ごろから就職活動をする学生の間で使われ始めていた、企業からの採用見送りのメールのことなんですね。

 

まあ「末筆ながら〇〇さまの今後のご活躍をお祈り申し上げます」とかいうのは、定型文で別に祈っているわけでもないかなと思っていましたが、考えてみると、就職活動をなさっている学生のかたからすれば、もしかすると他人に明確に拒否されるということに慣れていないかもしれず、なかには、本当にお祈りしてもらっているととる方もいるそうです。

 

そして記事の内容は、企業からの不採用通知が「お祈りメール」一本なのだから、求職者である学生から断るのも、メールでいいのではないかということです。

 

逆に採用通知を出した時点で、企業側には、重大な理由がない限り採用取り消しはできないわけですが、この件はここでは触れません。

 

 

【で、内定辞退はメールでいいの?】

 

この記事を読んでのコメントを見ると、メールでは失礼だといった意見がほぼ見当たりませんでした。

 

僕の理解では、メールでは伝わらないという考え方は根強くありながらも、実態としては、メール>電話>手紙>訪問、という流れになっているのではないでしょうか。

 

そもそもメールでは失礼だという考え方は、メールだからという事ではなくて、状況から判断してメールでは不十分である場合があるので、その場合は失礼にあたるという以上の意味はないように思います。

 

つまり、ケースバイケースなので、メール=不十分というのは考え方としては雑すぎると思えます。

 

「お祈りメール」は手紙であっても内容的には同じで、定型文以上のものはありません。

 

従って逆の辞退する場合も定型文でのメール返答で十分だという意見がほとんどに思えます。

 

これは求職者側からのみではなく企業の人事側からしても、紙ベースの管理よりも記録としてのメールがあったほうがデータの管理をしやすいので楽であるともいえます。

 

だから、僕の結論としては、メールでなんら問題はないし、それ以上にお互いに言いたいことがあれば再度アポイントをとるなどして解決すれば足りることだと思います。

 

メールが失礼だという根強い思い込みは、メールでは気持ちが伝わりづらいという信仰からきています。

 

例えば、営業マンがなにかクレイムを受けたときに、お客さんが飛んできて欲しいようであれば行くしかありませんが、場合によっては電話とかメールで迅速に初期対応をした方が適切な場合のほうが増えているように思えます。

 

これはコミュニケーションのあり方も、変化しているからだと思います。

【そうはいっても、あえてベストな方法は?】

 

相手のことをよく知らない場合がほとんどではありながら、社会にでれば無用な障害はできる限り排除しておかなければなりません。

 

つまり、お互いが気持ちよく残念だけどやむを得ないという外形を作ればいいので、そうであれば時間がかからず気持ちが伝わる方法がベストです。

 

また、求職者にしても、もしかすると3回ぐらい企業に行っているかもしれず、なんらかの感情を互いに持っていても不思議ではありません。

 

またいいと思った他の会社が実は悪かったとか、今はやりのブラック企業だったなどということだってあり得るわけです。

 

つまり、思い切りよく捨て台詞でもいうように辞退するような馬鹿なことはすべできはありません。

 

これは二択の世界ではなく、どう転んでもできる限り安全な道を歩むべきことなのです。

 

だから、僕が推奨するのは、電話とメールと二つのツールをつかう方法です。

 

別にどちらを先にということもなく、やりやすい方からやればよいと思います。

 

そしてコミュニケーションの取り方として文章で伝えることと、話して伝えることの練習をすると思えばよいのです。

 

また電話を先行させて、その後、確認の意味で完結にメールを送ることで、しっかりした人だという印象を与えますし、万一なにかあれば、再度トライすることすら可能かもしれないと思います。

 

電話して相手が出られない時は電話があった旨の伝言をし、メールを送ればよいのではないでしょうか。

 

 

【定型を守りつつ、自分の言葉で断る努力をしよう】

 

最後に、僕は、定見を守りながらも自分の言葉で断る努力を可能な限りすることを推奨します。

 

といっても、なにも突飛なことを書く必要はなく、定型文の流れにそって、1行だけでも自分の思いをお伝えすること、面接に伺った時に具体的に印象に残った良いことなどを1行付け加えるといいのではないかと思います。

 

定型の文章については、以下のキーワード検索をすればたくさんありますので、参考にするといいと思います。

・内定辞退 メール
・内定辞退 電話
・内定辞退 手紙

 

ところで、このキーワードでヤフー検索をしたときのヒット数は以下の通りでした。

内定辞退 メール 111万件
内定辞退 電話  103万件
内定辞退 手紙  7万件

 

これを見ると、実態としてもメールでの辞退はかなり進んでいるように思えますし、電話もそこそこしているように見えます。

 

さすがに手紙は封書や便せんの選択、宛名の書き方、切手はり、事項の挨拶などなど、もはやビジネスにはマッチしていない気がします。

 

なお、上記は、面接に限らず営業活動などであっても共通する内容だと思います。

 

少しでも参考になれば幸いです。

 

 

20171218 by okkochaan