発表があった昨年末から悲喜こもごもの意見があった新天皇即位に伴う今年のGWの10連休もいよいよ待ったなしになりました。
派遣社員の方で、この10連休に、何か行動を起こす方もいれば、何もせず滝つぼに吸い寄せられる小舟のように不安な思いをなさっている方も多いと思います。
ともあれ労働人口の4割を占める非正規雇用者の方々は、10連休に超忙しい状況になる方と、仕事がない方に分かれます。
ここでは、派遣社員で、10連休に仕事がない方に対して、この10連休の期間中にぜひ考えて欲しいことについて書いています。
派遣社員をずっと続けていると、あたかもアリ地獄に落ちたアリのようにもがけばもがくほど、落ちていくような感覚にとらわれる方もいるかもしれません。
ぜひ、この記事をお読みいただき、幸せな人生を歩むきっかけをつかんでいただければと思います。
派遣社員にとってユーウツなGW
僕の正直な思いは、政府がこの10連休を決める際に、この期間仕事を失う方々のことを少しでも配慮して欲しかったという事です。
派遣会社で営業として働いていた僕は、毎年GWになると、派遣社員から収入が減るとい悩みを聞かされてきました。
もちろん派遣会社としても同じで、休みが増えれば売り上げも利益も減ります。
派遣社員は社員と異なり、時給建てで給料が計算されますし、その期間を有給休暇にあてることも出来ないため、まともに収入が減ってしまうのです。
一方で、GWのニュースとしては、イベント関連のニュースとか、高速道路の渋滞状況とか海外旅行での出国・入国ラッシュのことばかりです。
もちろん派遣社員で旅行に行かれる方もいるとは思いますが、それは収入が激減することに目をつぶるという犠牲を払っての旅行だし、旅行に出かける方の割合は決して多くないと思います。
旅行への期待値が高ければいいのですが、もし行楽だけが目的であるとすると、暗雲が垂れ込めるなかでの旅行であり、楽しみに影をさすこともあるかもしれません。
また、GWで自分の立ち位置を認識し、派遣社員を辞める決意をする人がどのくらいいるのかはわかりません。
それは、GW後の5月以降に派遣社員の希望で契約を更新しない人がどのぐらいいるのかというデータでもあれば面白いのですが、おそらくそれは難しいでしょう。
実状は、収入が減るのでユーウツだということだけで終わっているのかもしれません。
人間はそれほど強くないので、どんな人でも、悪い状況が続くと気力もなえてしまうかもしれません。
政府はこの問題(10連休で非正規雇用者の収入が減る問題)について、企業側に配慮を求めていますが、そのような形で丸投げされても、無理難題の押し付けであり、無責任な対応ではないかと考えます。
ちなみに、派遣会社がスタッフ集客を目的として、10連休中に他社にない対応をすることが出来たら、それだけで、かなりのマーケティング効果があるように思うのですが、派遣会社ができることといったら、連休中の短期の仕事を紹介するぐらいだと思います。
それに連休中の短期の仕事をすすめれば、今度は派遣会社の社員に休みがなくなるというジレンマがあります。
派遣社員のみならず、これまでの政府発表と異なり、実質賃金が下がっていることも確認され、将来への不安が増している方が増えている現在、10連休で消費が伸びて税収が増えると言った経済効果が生まれるかどうかはかなり疑わしいのではないでしょうか。
派遣社員は真の自立をして欲しい
これは派遣社員の方ばかりではなく、正社員の方であっても大差ないのですが、出来ればこの連休に遊びの予定は入れず、10日というまとまった休日を今後の将来を真剣に考えることに使って欲しいと強く思います。
それによって、真の自立を目指して欲しいのです。
僕が考えていただきたいことをランダムにあげると次のようなことです。
1.派遣社員に自由はあるのか?
「派遣というワークスタイルは、好きな時に好きなだけ働き休みも自由にとれる」といったフレーズはお聞きになったことがあるかと思います。
もしそのスタイルが実現できているのであれば、問題ないですが、おそらくほとんどの方は、違うのではないでしょうか。
派遣社員といえども、社員同様に働き、責任も負っている方も多いと思います。
そして名ばかりの同一労働同一賃金、女性ということでの差別もこれに加わっているかもしれないし、ハラスメントも受けやすかったりするかもしれません。
つまり、自由などどこにもないばかりか、正社員でいたときの方がより自由だったかもしれません。
そして、GWで突きつけられた、社員と派遣社員の給与の違いがあります。
あなたに自由はありますか?
このことを、よくよく考えてみてください。
2.あなたの仕事は専門性を持っているか
あなたの仕事は専門性をもっていますか?
それとも、だれにでも代替可能な仕事でしょうか。
これは現在がどちらであっても大した問題ではありません。
世の中の仕事の99%は誰でも代替可能な仕事であるからです。
その仕事は、収入を得るために当面続けるとしても、将来的には専門性をキーワードとする仕事につけるように勉強や研究をしてみてください。
実状、専門性だけが、正規雇用・非正規雇用の枠を超えて働ける形を作ることは明らかであるからです。
また専門性と言うとすぐに資格とかを考えるかもしれませんが、そうではありません。
より広い意味で、あなたにしか出来ないことは何なのかということです。
もし、何もないことがわかっても落ち込む必要は全くありません。
何もないことがわかるだけで、すばらしい進歩だし、ほとんどの人はプライドが邪魔をして、正確な認識を無意識に拒んでしまうからです。
何もないという認識を持てるかどうかは、人生が変わるかどうかのものすごく重要な分岐点と言えます。
3.自分の時間を時給に変えて安売りしているという自覚を持とう
これも広い意味では正社員でも変わらない事実です。(正社員との違いは給与の支給方法と雇用期限の違いだけです)
会社で働くという事は、本来、あなただけのものであるはずの時間を換金する行為です。
このことに気づく人は残念ながら多くはありません。
そうした教育を受けてこなかったことも大きいし、大学とか会社に入ることを目的として生きてきたからです。
ですが、あなたの時間は、無慈悲に買い取られていっているのが事実。
形を変えた現代の奴隷制度といっても過言ではありません。
これは、時給1000円より3000円の方がいいという話ではなく、どちらも同じということです。
「あなたにとって働く意味とは何か」という根源的な疑問まで深く考えてみてください。
4.毎日、休まず勉強をしているか
あなたは自分の置かれた状況から脱するために、勉強をしていますか?
知識を得て、行動することだけが、この状況からの脱出を可能にするのです。
特に自分が何をしたのかわからない場合は、知識を得ることでほぼ解決できます。
その最もてっとり早い方法は、本を片っ端から読みまくること。
利用できる図書館があれば、そこに通えばいいし、1000円から2000円ぐらいの出費で得られる知識の費用対効果は想像以上に高いと言えます。
言葉は悪いですが、何をしたらいいかわからない悩みの原因は、単なる知識不足、勉強不足だからです。
状況が過酷であるほど成功率は高い
自分に対して、誠実に生きるというのは、とても難しいことだと思います。
例えば、いったん、自分の悲惨な状況に覚醒したとしても、周囲を見渡すと、自分と同じかそれ以下と思われる状況にありながら、平然としている人たちが目に入ります。
「ま、今日のところはいいか」とか、
「自分は思っていたほど悲惨ではない。仕事は楽しいし、職場の人もいい人ばかりで幸せだ。」
などと考えて、自分に対してごまかすという不誠実な態度をとります。
それはノアの箱舟の話のように、島が海に沈むわけはないと考えている状態と同じです。
このケースは実際問題、非常に多いと思うし、多くの人が真実の近くまでたどり着きながら、不必要な警戒心をもち離れていってしまいます。
つまらない問題でありながら、ありがちな問題ですが、これを解決するには、あえて、より悲惨な状況に自分を置くしかありません。
つまり、背水の陣を引かざるを得ない状況、自分にはそれしかないと思えるような状況を人工的にでも作り出すしかないのです。
環境からまず変えてみましょう。
まとめと結論
もしあなたが10連休、何の予定もなければ、上記を踏まえて、この10連休を最大限に生かしてください。
自分のやりたいことをブレーンストーミングするのもよし、図書館に行って勉強するもよし、テーマを決めてネットで調べまとめ上げるのもよしです。
これらはほとんどお金がかからないけれども夢がある一歩になるはずです。
そして、同時にぜひ進めていただきたいのは、自分の生活の無駄を徹底的に排除することです。
金銭上の無駄は家計簿をつけるなりして、徹底チェックし、収入が減っても耐えられる体質へと改善します。
無駄な意味のない交友関係も断ち切ります。
あたかも修行僧のように質素な生活をし、来るべき未来に備える一歩とすること、それが新天皇即位のための10連休にあなたが成し遂げたという事は、他の誰でもなく、あなたの自信につながることではないでしょうか。
20190415 by okkochaan