人材派遣 営業 やりがい

ちょっと間が空きましたが、人材派遣のおもしろ話として、営業について語りたいと思います。

 

人材派遣の営業の仕事は、きついとか言われていますが、実際のところどうなのでしょうか。

 

また、やりがいとかコツのようなものは、あるのでしょうか。

ざっくりと言うと

僕は、人材派遣の営業の仕事は特殊な能力がいらない分、どうしても、きつくなるし、
とくにオフの時まで、仕事が頭から離れないことも多く、どちらかと言えば、
きつい仕事と思っています。

 

人材派遣の仕事は大別すると営業(特に新規開拓)、スタッフの適切な人選、スタッフ管理となります。

 

派遣会社によって、大手ほど上記の3つは分業制になる傾向があります。

 

もちろん、営業にしても戦略的な顧客管理とか会社としての数字管理も重要ですが、
ここでは取り上げる予定はありません。

 

それは経営的に見れば、他の業種と大きな違いはないし、メーカーなどと比べても
見ていく数字はむしろかなり少ないと思えるからです。

 

また話としてもあまり面白い話はできそうもありません。

 

なので、ちょっとランダムになるかもしれませんが、これから、営業、人選、
スタッフ管理の3つの観点から記憶に残る面白い話をしていきたいと思います。

 

特に営業については、あまり聞いたことがないような話ができると思うので、期待してください。

 

人材派遣の営業の仕事がきつい理由

人材派遣の営業の仕事がきつい理由は、主に2点あると思います。

 

営業として必要な知識としては、他業種の営業に比べると、専門的な知識の習得は
契約にかかる労働法や派遣法の知識、担当する会社の仕事内容についての
知識ぐらいで、どちらかというと、学ぶというより、自然に覚えていくことが出来ます。

 

業界案内の本を2,3冊読めば十分だと思います。

 

つまり、知識面では、専門性の高い業界の営業に比べれば楽かもしれません。

 

しかし、特別な知識がいらない営業ほど誰でもできると思われる分だけ
仕事のきつさは増えます。

 

簡単な資格ほど儲かるという話を聞いたことがあるでしょうか。

 

例えば、宅建の資格と不動産鑑定士の資格とでは、難易度は圧倒的に
不動産鑑定士の方が高いわけですが、実際に不動産を売り買いしたり賃貸業務を
したりする宅建の資格のほうが儲かるわけです。

 

こうした傾向は、人材派遣の営業にもあてはまりますが、一般的にあてはまることと言っていいと思います。

 

人材派遣の営業のきつさの1番目は、顧客が2方向にいるという点です。

 

通常の営業であれば、企業とか一般顧客が顧客になると思いますが、人材派遣の
営業の場合、派遣スタッフもまた重要なお客になります。

 

しかも企業と派遣スタッフの関係、派遣スタッフと派遣会社とは対立しがちなので、
その環境で、派遣が継続できるように調整しなければなりません。

 

もし企業との関係がこの上なく良好であったとしても、派遣スタッフとの関係が
悪ければ、安定した売り上げをつくることはできません。

 

もし営業が派遣スタッフの管理と切り離されていれば楽です。

 

新規の営業とかプレゼンを主体とした提案をしていくだけでいいからです。

 

人材派遣の営業のきつさの2番目も1番目と関係するのですが、こうして2方向に
顧客がいるために、頻繁に企業や派遣スタッフと連絡をとらなければなりません。

 

しかも、最近ではスマホなどを会社から持たされているので、実質24時間
拘束されているに等しい状態となります。

 

まともにすべてのことに対して、ごまかさず向き合っていたら、いくら時間があっても足りません。

 

しかも、日本では、フランスのように、時間外の携帯電話に出ないという権利は
保証されておらず、極めてあいまいであったり、会社によっては対応して当たり前
というところも多いと思います。

 

まして、スタッフからの連絡の場合、本当に他に相談する人がいなかったり、
何か差し迫った必要が生じて業務に支障がでる場合であったり、基本的に
良い連絡はありませんし、時間外だからといって対応しないと、そこでもクレイムに
なったりしてしまうのです。

 

人材派遣の営業の仕事は、あたかも事件を追いかける刑事のような生活です。

 

いかなる時にトラブルが発生するかは予知できません。

 

オンオフの切り替えをうまくやらないと、それこそ、うつ病になってしまうような
状況なのです。

 

こうしたきつさがあるため、人材派遣業界の営業で長く勤務している人は多くありません。

 

派遣会社から他業種に転職する人の話を聞いても、「あの仕事は本当にきつかった」
という声ばかりです。

 

それでも人材派遣の営業の仕事にやりがいを感じるとすれば、それは、刑事の仕事は
生命さえも危険にさらしているのに何故?と問うことに等しいのではないかと思っています。

 

新規開拓営業はどうか

現在は、人不足が慢性化しているし、特に若い年代のスタッフは売り手市場が
続いていることや、事務系の仕事については、外注したり、やがてくるAIでの処理を
見据えたりとかで、企業は社員でかかえるリスクをとらないようにしています。

 

その為、派遣の依頼を企業から取ってくるという新規開拓の営業については、
どこの派遣会社もあまり力を入れていないように思います。

 

まあ、それは状況やニーズの変化で当然なのですが、発想力とか交渉力ということを
考えた場合、新規営業がいつでもできるという面を備えていなければ、営業として
片手落ちになるだろうと思います。

 

さりながら、新規営業と既存客を伸ばすこととどちらが大変かといえば、
僕の経験からすると、圧倒的に既存客を伸ばすことのほうが難しいです。

 

特にその企業でのシェアーが80%を超えてくると、キープするだけで大変な上に、
所属する派遣会社からは出来て当たり前的な見かたをされてしまったりするので、
責任も重く、しかも伸びしろも少ないというつらい状況に陥ります。

 

一方で、新規営業はどうかと言えば、これは、一日で100社も回れば体力的に
きついですが、精神的には健康な状態でいられます。

 

完璧に割り切りができていれば、何の問題も悩みも、オフになっても悩ましい問題が
追いかけてくることもありません。

 

初期の段階で、「断られることへの恐怖」がありますが、それは慣れで克服できます。

 

僕が既存客のみ相手にしているときも、時折、まるで砂漠でのどがカラカラに
なった人が水を求めるように、「新規営業をやりたい」と思いました。

 

もちろん、それは、明らかな逃避なのです。

 

いつも決まった定食屋でランチを食べるのではなく、たまには知らない店に
入ってみたいという気持ちにも似ているし、隣の芝生が青く見えるということでも
あります。

 

僕の場合の新規営業の位置づけは、精神的に健康な状態になりたいということだったと
断言できます。

 

まるで家出人のように、もろもろのしがらみから脱出したいという逃避的なもの、
軽い段階であれば、たまには気分転換したいというものでしかありませんでした。

 

こんな楽しい新規営業ですが、一般的には、飛び込み営業などで断られることが、
あたかも人格を否定されたように感じてしまい、嫌がられる傾向があることは不思議でした。

 

そこで、次回から、いかに新規営業が楽しいかということを僕が忘れられない営業を
紹介して具体的に話していきたいと思います。

 

おそらく、誰も聞いたこともないような、驚くべき熱意とか手法とかだろうし、笑いもあると思います。

 

是非、楽しみにしていてください。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

追記:その後、関連する記事をいくつか書きました。

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20180907 by okkochaan