納豆の賞味期限は、他の食品と大きく異なる特徴があります。
それは、ずばり、納豆菌やナットウキナーゼの量、すなわち納豆のパワーが最大になるのは、賞味期限ぎりぎりの日であるという点です。
簡単に言うと、納豆の食べごろは、賞味期限日であるという点が、他の食材との大きな違いなのです。
私は、納豆の本拠地である水戸出身ということもあり、納豆は大好きです。
ただ、決して優良な納豆ファンなわけではなく、多くの方と同じで、その時の気分で食べたり食べなかったり、冷蔵庫の奥で賞味期限をだいぶ過ぎてしまった納豆を発見したりすることも多くありました。
ところが、最近、納豆を毎朝食べることを習慣にしたところ、血糖値や脂質の大きな改善が見られ、医者からも驚かれました。
その経緯については、前回の記事で書きました。
以来、完全な納豆信者となり、毎朝欠かさず納豆を食べて健康に過ごせています。
これが機縁となって、少しでも多くの方に、私と同じように納豆を習慣として食生活に取り入れることをお勧めしたいと思っているのです。
特に理由なんて必要ない方は、納豆の食べごろは賞味期限ぎりぎりだということだけでも、覚えておいていただければと思います。
納豆の賞味期限ぎりぎりが食べごろという性質を最大に利用しよう
納豆の賞味期限ぎりぎりが食べごろとは?
通常の食品、例えば牛乳とかパンとか野菜類であれば、できるだけ鮮度の高いもの、つまり新しいものの方がおいしいと思います。
しかし、納豆は発酵食品であるため、新しいものより、少し発酵が進んだ方が、納豆菌、ナットウキナーゼともに活発になり、その効果も風味もベストなコンディションが賞味期限ぎりぎりになるのです。
納豆を食べる30分前に冷蔵庫から出して常温に置くというのも、同じ理由からです。これにより、冷たくて睡眠状態にあった納豆菌を目覚めさせるわけです。
納豆の食べごろは賞味期限ぎりぎりがベストであることはぜひ覚えておいてください。
こうして、ものを少し腐らせてうまみを出すことは動物でも知っています。
熊がシャケを土に埋めて、何日かして掘り出して食べることがあるのはよく知られた話ですが、これはシャケを保存したり隠したりしているわけではなく、美味しく食べるための工夫なのです。
なので、納豆を買ってからすぐに食べるのであれば、なるべく古いものを選ぶのが良い場合があることは覚えておいてください。
しかし、多少納豆の効果が薄くても、新しいものの方がいいし、美味しい気がするという方は、無理して期限ぎりぎりの納豆を食べる必要はありません。
健康のために納豆を食べるのであれば、最も大事なことは、毎日食べ続けることだと思っています。
納豆の賞味期限は消費期限ではない
念のためですが、賞味期限と消費期限との違いについて簡単にふれておきます。
賞味期限とは、メーカーがおいしく食べられる期限として設定したものであり、賞味期限をすぎたら食べてはいけないというものではありません。一般的に期限を過ぎても腐りにくい食品に設定されます。
これに対し、消費期限とは、期限を過ぎた場合の食中毒などについて、保証のかぎりではないという意味です。
しっかり確認したい方のために、下記の消費者庁の資料がわかりやすいのでご覧ください。
納豆の賞味期限を過ぎた場合
私個人としての意見ですが、多くの方は、根拠も不明のまま盲目的に賞味期限を信じています。
その方々にとっては、賞味期限を一日でも過ぎた商品は無価値なものへと変わります。
しかし、こと納豆に関して言えば、賞味期限を3日程度すぎても全く問題ないとメーカーも言っています。
さすがに3日以上については、言ってませんが、私自身は冷蔵庫保存で1カ月程度までは、気にしないで食べています。
また納豆好きの方のなかには、古くなった納豆ほど、納豆のうまみが凝縮して美味しいと言っている方もいます。
私は、そこまでは思いません。納豆の場合、よく言われたのは、納豆が糸をひくあいだは大丈夫だという事ですが、たとえ納豆菌が健全であったにしても、他の雑菌が入ってきているのは間違いありませんので、あまり古いものを食べることはお勧めできません。
冷凍保存もできる
納豆は、冷凍保存もできます。
なので、賞味期限を過ぎてしまう納豆がいくつかあるような場合は冷凍保存しておくとよいと思います。
納豆菌は、冷たさにも熱にも強いのです。
冷凍すると納豆菌は休眠状態になるので、食べるときには常温でゆっくり解凍しましょう。
まとめ買いや安値狙いも簡単にできる
健康のために納豆を食べるという良い習慣が出来た場合、いくら食の優等生である納豆でも、固定費のように一定のお金を使うことになります。
まあ、納豆を食べなければ、豆腐をたべたり、肉、魚を食べたりはするわけで、気にしなければそれでいいのですが。
ただ、賞味期限をさほど気にしなくてもいいので、賞味期限ぎりぎりで安売りしている時とかがあれば、まとめ買いが出来ます。
ただし、もともと高い納豆であるために売れ残った場合もあるので、そこはチェックしてください。
私の場合は、安い納豆を15パックぐらいまとめ買いしています。
当日が賞味期限であるために、安く納豆が手に入るようなことがあれば、3日分ぐらいは買ってしまいましょう。
納豆は神の食品
私は、一人でも納豆ファンが増えて、健康な生活を送ってほしいと思っています。
そのため、納豆は神の食品であっで、他の食品とは全く異質なものであることを強く言いたいと思います。
詩人のアーサー・ビナード氏は熱狂的な納豆ファンで、自身の名前「Arthur Binard」を漢字表記で「朝美納豆」として名刺に併記しているほどだそうです。
ラジオで、納豆菌は宇宙から来たのではないかと真面目に考えているといっていました。実際に、納豆を大豆から作ったりまでしているそうです。
おいしい納豆を求めて、全国各地から稲のわらを集めて美味しい納豆菌を追求なさっている方もいます。
また新型コロナのウィルスを納豆菌が入ったところで培養すると、ウィルスが減少したという実験報告もあります。
なので、私は、毎朝納豆を食べる習慣をつけることを人にお勧めしているのです。
よろしければ、ぜひこちらも合わせてお読みください。
お読みいただき、ありがとうございました。
納豆のおいしさについての追記(2022.08.22)
納豆を毎日食べ続けていると、微妙な味の違いも感じるようになってきます。
ここで書いた時には、過去に賞味期限ぎりぎりとかあるいは賞味期限を超えた納豆もこれまで別に気にせず食べていたときの体験をもとにしています。
そのころは、納豆を毎日たべるという習慣はないため、冷蔵庫のなかで忘れられて古くなったものを気にせず食べていたのです。
当時の私は、納豆菌というものが非常に強い菌であることは知っていたので、賞味期限を過ぎても糸が引く間は問題ないだろうぐらいに思っていました。
私の記憶では、賞味期限3カ月越えぐらいのものまでは、平気で食べていたように思います。
最近になって、そうした忘れられた納豆がなくなり、新しいものを食べることがほとんどになりました。
ですが、賞味期限ぎりぎり、あるいは賞味期限越えして3日ぐらいのものを食べてみると、正直なところ、私には、新しいものの方が大豆も新鮮でおいしく感じられます。
確かに賞味期限ぎりぎりのものの方が、納豆菌は強くなっていて、より効果は高いことはわかるのですが、納豆のあの匂いが苦手な人にとっては、おいしくないこともわかります。豆も固くなり、消化も悪そうです。
告白すると、私自身、納豆の匂いが好きかと言うと、正直、あまり好きではないし、ねばねばも苦手なのです。
そこで考えたのは、おいしくないものを無理に食べる必要は全くないということです。
食べ物一般に言えると思いますが、おいしいと感じて食べた方が、まずいのを無理して食べるより、その食べ物からの恩恵を受けるだろうという考えです。
なので、特に私と同じように、実は、納豆がそれほど得意ではないと感じている方は、新鮮な納豆を食べることをお勧めします。
特に、賞味期限をかなり過ぎたものだと、たとえ糸を引いていても、納豆菌以外の雑菌も間違いなく繁殖しています。
古い納豆を食べて、その匂いの強烈さから納豆嫌いになってしまったら、まさに本末転倒と言えると思っています。
20220707 by okkochaan