あなたは金持ちになりたいと思いますか?
僕は今でははっきりと言えますが、金持ちになりたいと思っています。
そして、その為に重要なことは、金持ちと同じように行動することと考えています。
なぜなら、金持ちと貧乏人の違いは、現実にお金を持っているかどうかではなく普段の習慣や思考にこそ明らかな違いが現れていると思うからです。
この記事では、わかりやすく、スーパーでの買物を例にして、その思考の違いについて考えてみました。
金持ちは節約などしない
スーパーで買い物をする人を見ていると、少しでも安いものを買おうとする人が非常に多いことがわかります。
決して、その方たちを悪く言うつもりはありませんが、その方たちは、ほぼ間違いなく金持ちではありません。
しかし、貧乏というわけでもなく、平均的な暮らしをしている方がほとんどです。
実は、その方たちは「節約は美徳」という、いわば節約教に帰依しているのです。
でも、節約によって金持ちになることは、まずないと思います。
もしあなたが金持ちになりたかったら、真っ先にこの悪しき習慣を排除すべきです。
では、金持ちはどのような基準で買い物をしているのでしょうか。
ここからは推測になりますが、
1.それは投資すべきものかどうか
2.それは欲しいものなのか
3.値段(これはスキップする場合も多い)
の順番で、スーパーの場合だと直感的に選んでいると思われます。
一方で、貧乏な方たちは、
1.これは一番安いものだろうか(類似商品との比較)
2.他店の方が安いのではないか
3.ほかの違うものの検討(ステーキが本当は食べたいけどハンバーグにするとか)
4.この店で買うメリット(ポイントなど)
となります。
消費期限の綿密なチェックももちろんするし、ともかく迷いも多く、その迷いは、購入後すら続いたりして、後からもっと安いものに気づくと後悔したりしています。
さらに、マニア的になりますが、スーパーのはしごをして、移動しながら広告をチェックしつつ安いものだけを買うという、ある意味、感動するような努力をなさっています。
この2点を比較しただけでも、金持ちと貧乏人との間には、大きな距離があることがお分かりになるのではないでしょうか。
特に、金持ちの方が、購入を決めるまでのプロセスが単純で迷いが少ないことに特徴があり、値段をほぼ気にしていないことに注目してください。
金持ちは節約などしませんし、あの有名な「金持ち父さん貧乏父さん」のロバート・キヨサキさんも貧乏な時でも生活費を削ったりはしなかったと言っています。
そうは言いながらも、消費税があがり消費が冷え込んで、この貧乏志向はますます顕著になっているように思われます。
スーパーは利益をあげることを目的としていますので、圧倒的多数を占める貧乏人の方にターゲットを絞らざるを得ず、安さを売りとしたマーケティング戦略になりがちです。
すると、方向としては、決して明るい方には進まず、なんとなくどんよりした曇り空が続いているような状況となっています。
金持ちが節約をしない理由
では、金持ちはどうしてこのような行動(節約をしない)をとるのか、その理由を深掘りして考えてみましょう。
1.それは投資すべきものかどうか
スーパーで購入する食材は、食事によってストレートに体をつくり、健康を保ち、活動につなげるという目的があります。
すなわち、食材の購入は投資そのものでもあるわけです。
投資を惜しんで良い結果が得られるはずはありませんので、この観点からすべてを考えるからです。
2.それは欲しいものなのか
いかに良いと言われるものであっても、欲しくないものは美味しいはずもありません。
効果があるとかないとかも多少は考えるにしても、美味しくないものは栄養にもならないからです。
3.値段(これはスキップする場合も多い)
そもそも、金持ちはスーパーでの買い物を自分では行わず、自分の意図と意向を十分に理解している人に頼む場合も多いと思われます。
良い料理を作ってくれる人に頼んだり、外食するにしても、1.2.と同じ基準でレストランを選びます。
自分ですべてを行う場合は、特に時間に注目するはずです。
つまり、24時間のうちに食事に割く時間をなるべく削る努力をするので、スーパーであれこれ迷ったり、何を買うかを考えたりする時間を無駄と考え、買い物は瞬時に済ませるようになります。
その意味でも、安さの追求は、それ自体を目的とすることはなく、即断即決で行います。
つまり、実のところ、金持ちが本当に節約したいのは時間なのです。
会社でのマネジメントへの応用
スーパーを例に話をしていますが、これは、会社でのマネジメントでも全く同じです。
細かな目先のことばかり考え、部下の小さなミスに目くじらをたてて小言を言うばかりの上司と、常に今後の展開を見据えたうえで、適切なアドバイスをする上司を比べてみてください。
小さなミスに目くじらをたてる上司は、上の意向がどうだとか、自身の安全とかばかりを考えてばかりいるので、結果的に部下からも信頼されなくなります。また、一般的に能力も低いと思われます。
適切なアドバイスをする上司は、部下が間違った認識をしていると判断した場合には、より事態が悪化しないように理由も含めてしっかりと注意をしますが、注意をすることによって自由な発想の芽をつんでしまわないように気をつけ、注意する部下にあわせたアドバイスをするでしょう。
部下の自由な発想があれば、それが「欲しいもの」であれば、まずはプロジェクトを走らせてみて、様子をみます。
もとより、失敗する確率の方が高いと認識しての承認ですが、この良い上司、すなわち金持ちの発想ができる人は、失敗を失敗とは決して考えないはずです。
それは、失敗ではなく、部下の発想を走らせてみることによって得られる経験についての投資であるからであり、そうしたプロジェクトを多数走らせて、10%の確率で成功すれば、成功といえることを知っているからです。
一方で駄目な上司は、そもそも部下の発想の芽を摘んでしまうので、プロジェクトを支援すらしないので、成功などするはずもありません。
今回、スーパーでの買い物を例にとって書きましたが、会社の仕事においても、全く同じなのです。
悲しすぎる貧乏父さん
前にも「金持ち父さん貧乏父さん」の書評という形で記事を書きましたが、本当に残念なことに貧乏父さんが圧倒的に多いという悲しすぎる現状があります。
文学が好きな僕としては、あたかもスーパーが安いを売りとしてマーケティング戦略を立てるのと同じように、この悲しすぎる貧乏父さんについて強い思い入れがあります。
この点をもっとも感じるのは、芥川龍之介の作品群です。
芥川龍之介は、天才の代名詞ではなく、実は、貧乏父さんに強い思い入れがありました。
青空文庫でも読める「蜜柑」という作品などはその典型的な作品であり、僕は郷愁に近い気持ちをもって何度も読みました。
いい歳をしたシニアの男性、もしかすると上場企業でずっと働いて今は年金生活をしているような方が、必死になって、30円に値下げした納豆だとか、パンだとかを争って買おうとする姿を見ると、冗談でなく涙がでてきそうになることがあります。
「あなたの人生、そんなものだったの?」
「そうじゃないでしょ。もっと大事なことがあるでしょ。」
怒られることを覚悟で言ってあげたい気持ちになることがあるのです。
その意味でも、僕は、金持ちの方々の買い物のしかたを習慣として身に着けました。
わけ知り顔で損な買い方と言われようが気にしないし、逆に安いからと言って気にもしません。
つまり値段には無頓着に徹するようにしています。
あとちょっとだけですが、その商品がそこにある理由を考えてみたりすることはあります。
納豆はもしかすると低賃金で外国人労働者が研修生と称して働いた成果かもしれず、パンも努力を積み重ねライバルとの過酷な競争のなかで作られたものです。
それを流通で運転手が運び、スーパーにならべられてそこにあります。
それに対して、僕はむしろ正当な対価を支払いたいと考えています。
この記事をお読みいただいた方のうち、一人でも共感してくださる方がいれば幸いです。
20200202 by okkochaan