庭などに設置して雑草や生ゴミをいれてたい肥を作るコンポスト(通常は巨大なバケツみたいに見えるもの)はバケツがあれば十分で、わざわざ作る必要はありません。
ここでは、そのコンポストの代用にバケツを使う超簡単な方法をご紹介します。
・ 生ゴミ処理のためにコンポストの購入や制作を検討している
・ でもつい面倒になり結局なにもしないでいる
・ どのコンポストも一長一短があり、どれがいいのかわからない
こんな悩みをお持ちの方に向けて、この記事を書いています。
この方法であれば、庭がなくてもベランダがあれば可能ですので、始めてコンポストにトライする方は、ぜひ試していただければと思います。
自分自身のずぼらな性格から、面倒なことやお金がかかったりわざわざ準備したりすることを可能な限りしない方法になっているので、今日からでも可能な方法です。
念のために言っておくと、僕は、ネットで公開されているコンポストや自作コンポストを否定しているのではありません。
でも全くの初心者にとってみれば、ダンボールでコンポストを作るのもおっくうだし、おしゃれなコンポストは値段もそれなりだし、密封型のコンポストは臭いが嫌だし虫は嫌いとか、少なからぬハードルがあります。
それが、「良いとは思うけど面倒」と思う程度のハードルであっても、そのためにやめてしまうのが非常にもったいないことだと思うのです。
そうです。それは、すごーく、MOTTAINAIことなのです。
始めの一歩をやってみて、興味をもつことが多くの方にとっては、ものすごく重要なことだと考えます。
すると、市販のコンポストの価値やほかの方法の良さもよくわかると思うのです。
また、ものごとは、すべて試行錯誤の繰り返しで良くなっていくので、失敗したっていいんです。
すでにコンポストを使っている方々は、その良さも意味もわかっていらっしゃると思うので、この記事を読む必要はないです。
コンポストだけでなく、いろんなことに当てはまると思うのですが、すぐにやってみるという習慣ができていない方は、本当に損をしていると僕は思います。
「コンポストはバケツがあれば十分、わざわざ作る必要もない超簡単な方法」は、これ以上簡単にはできないレベルで書きましたので、興味を持たれたら初めの一歩として、すぐに実行してみてくださいね。
コンポストはバケツがあれば十分、わざわざ作る必要もない超簡単な方法
コンポストをバケツだけで作る
コンポストとは「たい肥」のことであり、正確にはたい肥を作る装置はコンポスターなのですが、そこは便利で柔軟性がある日本語なので、コンポスターと言うことはほぼなくて、コンポストと言っています。
ここでは、コンポストを「たい肥」と「コンポスター」の意味で使います。
用意するもの
1.大きめのフタつきの細長のバケツ
高さは50センチもあれば十分です。大きすぎるとひっくり返す作業が面倒だし、その後の処理も大変です。ない場合は、普通のバケツとか発泡スチロールの箱とかダンボールでもいいですが、ベランダ運用の場合、フタは必ず必要になります。
2.花が終わってそのままにしてある土
土はできるだけ養分がないものを使いましょう。不要になった土がベストです。よく植物が枯れたまま乾燥してしまった鉢がありますが、その土がベスト。なければどこかから調達しましょう。やむを得ない場合は土を購入するしかありません。この場合、僕が推奨するのは、出来るだけ安い培養土です。理由は値段が安いこともありますが、この場合不要な肥料分が安いものだと少ないからです。またピートモス、赤玉土、鹿沼土なども安く手に入るのですが、これらは土中の菌も少ないため、腐葉土とあわせて使った方が良いと思います。身近にあるものをいろいろ使ってみましょう。
3.バケツは最低2つは用意します。
1つしかなくても始めてください。その間にもう一つを調達しましょう。これは継続して同じ処理をするために重要です。
具体的な方法
庭がある場合とベランダの場合で若干違いますので、分けて説明します。
庭がある場合
バケツのフタはいりません。また生ゴミについては、庭に埋めた方が簡単でいいのでコンポストは使いません。
コンポストの目的は、樹木の葉や雑草を処理し、そこからたい肥を作ることです。
バケツの底を切り取って、コンポストを作る方法もあるようで、悪くはないですが、僕なら、作るのではなくコンポストを購入します。長い目でみるとその方が安定して、しっかりたい肥が作れると思うし、自治体によっては援助金がでるかもしれないからです。
なるべく簡単にすませたい僕としては、バケツはそのままいじらずに使用します。
手順:
1.バケツの底にかるく土を入れる。
2.そこに樹木の葉や小枝、雑草を目いっぱい入れる。(できれば足で踏み固めて入るだけ入れる。)
3.そのままひっくり返して、地面に接するようにし、しばらく置いておく。(最低でも1週間はおきましょう)
4.そのままバケツを引き抜き、軽く土をいれ、天地逆転し、(下にあったものを先に入れて)その上から、米ぬかがあれば入れ、再度、樹木の葉や小枝、雑草を可能な限り入れ、足で踏み固め、またひっくり返して地面に接するようにおいておく。
こうして2回行うことで、1回処理の倍ぐらいの量の処理ができます。
5.忘れたころに(夏で1カ月)熟成したたい肥が出来上がっているはずです。
熟成したたい肥は、見た目は真っ黒で、森の中にいるような良い香りがするので、これを判断材料にしましょう。
ところで、この作業、何かに似てませんか?僕は料理の仕込みをしている感覚になります。
僕はバケツ以外に発砲スチロールを使っていますが、発泡スチロールだと踏み固めたりすると壊れてしまうという弱点があります。
こうして複数のバケツを使っていけば、無理なく順次、質の良いたい肥ができてくるので、それを畑や花壇にしいて肥料および雑草除けのマルチとして使っています。
庭がない場合(ベランダなどで運用する場合)
ベランダ運用の場合は、生ゴミ処理が目的となります。
庭の場合との違いは、バケツをひっくり返すことができないので、フタをしっかりと締める点です。
これは虫よけと臭いがでないようにするために重要です。
もしフタがなければ、ゴミ袋などで密封し、しっかり縛っておいてください。
手順:
1.バケツの底に土をやや厚めに入れ、生ゴミを入れる。生ゴミはできるだけ水を切る。
2.生ゴミを入れたら、発酵促進剤(ボカシのこと)や米ぬかを振りかけ、その上に土をかける。土は生ゴミが完全に隠れるようにする。
3.1.2.を繰り返し、バケツがいっぱいになったら、フタをしてじゃまにならない場所に移し、次の2番目のバケツで処理を始める。
4.ときどき様子を見る。特に水がでていないか注意する。水がでていたらバケツを傾けて捨てるか乾燥した土をいれて混ぜるなどする。全体がちょっと湿ったぐらいがベストの環境。
なお、生ゴミの分別は僕はやっていません。生ゴミをいじりたくないのと、骨とか最終的にたい肥にならないものは、たい肥ができてから取り除けばいいし、そのままでも問題ないと考えているからです。
また卵の殻も経験上は土になりにくいのですが、ガーデニングに使うと虫よけになるのは、よく知られています。
たい肥化する速度によって、バケツの数が変わります。次のバケツに移る時点でたい肥化が完了しているかどうかチェックするようにしましょう。
たい肥化を速やかに行えるようにするためには、発酵促進剤(ボカシ)は必要です。近くにお米の自動精米機があれば、米ぬかをただでもらえる場合もあるので、利用しましょう。なお、発酵促進剤としてホームセンターで買っても、500円ぐらいで手に入るかと思います。
発酵促進剤は、処理を速やかに行うために投与するので、なくてもたい肥はできますが、ベランダ処理の場合は使うことをお勧めします。
さて、正常に発酵すれば、バケツ内の温度は40度から50度ぐらいになり、虫の卵や虫も死滅します。それでも蛆虫とか発生してしまった場合は、フタさえしっかり締めておけば大丈夫です。
処理するのは気持ちが悪いので、僕はそうしていました。
水が出た場合は、そのまま養分にもなるので、花壇にかけてもOKです。濃すぎるかもしれないので、直接植物にかけないようにします。
最後に
以上、コンポストはバケツがあれば十分、わざわざ作る必要もない超簡単な方法についてでした。
この方法なら、誰でも今すぐできますよね?
ぜひ、始めの一歩を踏み出してください。それが僕の切なる願いです。
そこから環境への意識がめばえ、自然への愛が始まるからです。
ゴミの量も革命的に減りますしね。
なお、直前の記事ですが、これもお読みいただけると嬉しいです。
20210702 by okkochaan
初めまして!
4月から年長組の担任になるので、子どもたちと肥料作りをしたいと考えています。
こちらの説明が分かりやすく初めての私にはピッタリだと感じました。
1つ質問です。
様々な方法を見てきましたがどれも「毎日かき混ぜましょう」となっています。やはりそのようにした方が良いのでしょうか?
お返事よろしくお願い致します。
コダマさん、こんにちは。
お返事遅れて申し訳ありません。
コンポスについて、毎日かきまぜた方がいいかどうかですが、結論からいうと、もちろんできるならそうした方がいいと思います。
ただ、現実的に毎日やることは無理があると思います。
それで、一週間に一回とか決めて天地をかえる、つまり上下を反転させるぐらいでいいかと思います。
私はずぼらなので、ほったらかしですが、子供たちに教えるお立場であれば、たい肥になることと腐ることの違いとか、感覚的にも理解してもらうことは大事だと思います。
頑張ってください。