
今日は、生ゴミ 庭に埋めるだけだったのにジャガイモやトマトが勝手に生えてきたという話をします。
コロナ禍で、自宅で調理する方や野菜作りに注目が集まるなど、それらは僕自身は以前からやっていたことではありますが、一人でも仲間が増えることはとても嬉しいです。
さて、自宅で料理すると生ゴミの処理、悩ましくないですか?
おそらく、家事のなかでも洗い物と同じかそれ以上に、あまりやりたくない仕事と感じている方も多いと思います。
実際に家事として生ゴミの処理をしない方でも、家で料理を作って食べていれば、誰かが必ず生ゴミの処理をしているわけです。
人によって生ゴミ処理をどのくらい負担に感じているかとか、どのくらい嫌なのかというのは個人差があるでしょう。
ただ、楽しくやっているとまで言える人は少ないのではないでしょうか。
今回は、そうしたできれば避けたい生ゴミ処理を少しでも楽で意味のある事にするための参考として、僕が行っていることを紹介します。
とはいえ、僕がやっているのは昔ながらの生ゴミを庭の小さな畑などに埋めるだけです。
でも、副次的な効果としてジャガイモやトマトが勝手に生えてきて、それを育てたり収穫したりもしていますので、その紹介もします。
また生ゴミ処理で気をつけなければならないことも合わせてお伝えしようと思います。
なお、僕は、会社を定年退職し現在は、ブログを書いたり軽い仕事をしたりして過ごしています。
特に今年は、野菜の高騰もあり、自給できるものはなるべく自給するべく、夏野菜を作るのに例年以上に取り組んでいます。
生ゴミを庭に埋めるだけで環境が改善する
少し前に、テレビでアフリカの砂漠地帯の村で医師をなさっている日本人の方が、砂漠に緑を戻すために取り組んでいるのを紹介した番組があり、僕は、深い感銘を受けました。
その方から僕は、アフガンで倒れた尊敬する中村哲さんと同質のものを感じたのです。
彼が行ったのは、なんでもいいから家庭のゴミをもってきて捨ててくれというものです。
もちろんゴミの中には、プラスチックなど土に戻らないものもありますが、非常に貧しい村なので、その割合はかなり低いように思いました。
ゴミを分別してもってきてとか面倒なことを言わなかったのは、お願いをわかりやすく単純にするためだったと思われます。
その結果、どうなったかというと、草も生えない不毛の土地に雑草が生え、鳥や獣が戻ってきてオアシス化したのです。
住民たちはとても感謝していたし、その土地で何らかの作物を作り始めることも可能となったのです。
自分の家の小さな庭と比較するのはおこがましいですが、僕はまさにこれだ!と思ったのです。
日本の法律で禁じられている一般廃棄物である生ゴミを庭に埋めることについての対処法は最後に書きますが、僕が生ゴミを庭に埋めている基本的な動機はエコロジーの考えからです。
僕がたどり着いた生ゴミを土に埋めるという昔ながらの方法
これまで僕がやってきた生ゴミの処理ですが、マンションに住んでいる時は、使わなくなった猫のトイレに土を入れて、いわばミニ庭を作って同じ処理をしていました。
その具体的な方法も過去記事にありますので、記事末でご紹介します。
ベランダでの生ゴミ処理は、庭にくらべると格段と処理能力が落ちますので、発酵促進剤と精米機からもらってきたヌカを使っていました。
庭にある家に移ってからは、コンポストを使ってみたりしたのですが、コンポストだとどうしても匂いが少し出てしまうのでその方法はやめて、土に返す、つまり土に埋めることにしたのです。
手順は、考えられるやり方のなかで、もっとも簡単だろうと自負していますが、以下の通りです。
1.穴を浅く掘る(生ゴミが入ればOK)
2.生ゴミを穴に入れ、隣にもう一つ同じサイズの穴を掘って、その土を生ゴミにかける。(生ゴミを埋めるには穴二つ)
3.土をかけたら、シャベルで10回程度上からさして土を混ぜ込む。

この3工程のみで、全く問題なく運用できています。
生ゴミの嫌な臭いをかぐこともなく、ほぼワンアクションで完結するのです。
こまかい点まで説明すると、こんなことに気をつけています。
1.生ゴミをいれるコーナーは2個以上用意してローテーションして使います。(最低一つは天日干しにして雑菌を取り除きます)
2.庭から発砲スチロールの容器に天日干ししたコーナーを台所に持って行き、生ゴミの入ったコーナーを代わりに乗せて、穴に入れます。
3.穴埋めが完了したら水道でコーナーと発砲スチロールの入れ物をざっと洗って天日干しにします。
このように細かく言えば3アクションで完了であり、要する時間は、1~2分しかかかりません。
なお、穴は小さなサイズで浅めに堀り、生ゴミはなるべく毎日埋めるようにします。
ただし、野犬とかカラス、その他ハクビシンなどの獣類が出没する場合は別に対策が必要だと思います。
穴は大きな穴を掘るのではなく、浅く小さな穴にすることもポイントです。シャベルひとすくいの大きさで十分です。
穴が深いと発酵せずに土に還りづらくなるし、穴掘りが重労働となってしまいます。
なお穴を掘る場所は、花壇とか野菜畑などにする場所が理想ですが、庭の整備の基本は自分の居住する場所に近い順に行えばよいので、土壌改良をしたい場所ならどこでもかまいません。
たとえ一坪の場所しかなくても、十分に処理できるし、夏場なら埋めて1カ月で完全に土になります。
その場所に埋めた生ゴミが土に還ったかどうかの目安は雑草が生え始めているかでチェックできます。いいかえれば、雑草が生えている場所に穴を掘ればいいわけです。
つまり、草刈りも一緒にやってしまおうという日本のロケットみたいに複数の目的をわずかなアクションでやってしまえます。
この方法を一般的に行っていると思われる、生ゴミの水切り⇨嫌な思いをしながら袋づめする⇨可燃ごみの袋に投入⇨指定日にゴミ捨場に持って行くことと比較してみてください。
実際、可燃ごみに占める生ゴミの割合は、7割とも8割ともいわれているし、水分を含んでいれば重く、嫌な臭いもするので頻度高くゴミ出しをしなければならないのです。
この点だけをとっても、いかに生ゴミ庭に埋めるだけの処置が簡単で合理的かわかると思います。
また、生ゴミからたい肥を作ることが推奨されていますが、その方法は臭いの問題が必ずあり、不快害虫の発生もあり僕はやりません。
たい肥は、落葉と雑草など植物系のみで別に作っており、材料に不足することもありません。
生ゴミから育ったトマトとジャガイモ

生ゴミに含まれているものから植物が育つことがありますが、僕はこれらも可能な限り利用しています。
これまで確認した植物をあげると、トマト、ジャガイモ、キュウイ、ナス、ゴボウ、スイカ、カボチャなどになります。
そのうち、今現在、育てているのは、トマト、ジャガイモ、カボチャです。
なかでも最も生命力が強いと感じるのは、ジャガイモです。
ジャガイモは、買ってから少し時間がたってしまうと、芽がでてきたりしますね。皮をむいたときに、芽も一緒に生ゴミとなりますが、その芽から育つのだと思います。
ジャガイモはカレーに使うことが多いのですが、生ゴミを埋めたほとんどの場所から育っています。
去年は、雑草として刈っていましたが、今年は、ジャガイモが冗談みたいに高いので、育ててみることにしました。
ジャガイミは生育も早く、花が咲いて、すこし枯れ気味になってくると収穫できますし、収穫時期も長いので、放っておいてジャガイモが必要になったら収穫するだけです。
強い植物なので、雑草対策にもなるし、かわいい花も咲きます。

次に多いのがトマトですが、これまたいつの間にかジャガイモに混じって生えてきます。今年は、10本以上のトマトを育てることになり、おかげでトマトに不自由しないで済みそうです。
トマトの場合は通常の苗から育てるトマトと同じように畑に植え替えて、しっかり育てます。
僕は、トマトは一本仕立てにするのですが、理由は、その方が狭い場所でも効率よく収穫できるからです。
庭に生ゴミを埋める場合に注意すべきこと
最後に、庭に生ゴミを埋める際に注意すべきことについて書きます。これは避けてはいけない問題だからです。
また、この問題で生ゴミを埋めるのを断念なさっている方もいらっしゃるかもしれません。
生ゴミは法令によれば、一般廃棄物となり、たとえ自分の庭であっても埋めると不法投棄ということになるらしいです。
よく産業廃棄物の不法投棄が問題になっていますが、扱いとしてはあれと同じというのが法令上の建て前です。
まあ、植物の生育に役立てるためのたい肥を作るとかの名目があればいいそうなので、畑に土壌改良の目的に埋めるのであれば問題はなさそうなのですが。
この生ゴミを一般廃棄物としてみだりに庭に埋めてはいけないという法令に対して、僕は二つの反論があります。
一つは、多くの自治体が推奨している、ダンボールで簡易コンポストを作って生ゴミをたい肥とし、ゴミの量をへらす取り組みと矛盾する気がする点です。
そもそも廃棄物を不法に捨ててはいけないという根拠は、その行為が他人に迷惑をかけるからです。
生ゴミの場合は、くさって異臭を放ち、付近の住民に迷惑をかけるからにほかならないのですが、庭に埋め土に還元する行為で迷惑をかけることはまず考えられません。
僕の経験からいっても、コンポストでの処理の方が、臭いで迷惑をかける可能性は高いのです。
いかにたい肥を作るという大義名分があっても、付近の住民が不快な思いをするのであれば、苦情が出る可能性はあります。
誤解なさるといけないので、言っておくと、僕はコンポストの処理に反対しているのではなく、むしろやるべきだと強く思っています。
ただ、この単純に生ゴミを庭に埋めることが、法令上、不法投棄となってしまうことに対して釈然としないのです。
反論の二つ目は、世界の流れは、エコロジーの観点から、むしろ生ゴミをゴミとして出すことを禁止する方向にあることです。
生ゴミを出すと罰金まで科せられるところもあるし、生ごみをしっかり回収してたい肥化し、収入を得ている州もあるようです。
この点、日本は実に寛容だし、プラスチック問題にも中国ほどではないにせよ、寛容だと思っています。
ちなみに、僕はプラスチックのように土にならないゴミは徹底して除去していて、それこそ見つけ次第拾ってプラごみもしくは不燃ゴミとして処理しています。
いずれにせよ、生ごみを庭に埋める際には、周辺環境と生活環境をよく考えて行ってください。
まず、マンションの場合は、どうしても小さなコンポスト処理になるので、臭いがでないように十分な対策をしましょう。
最近はやっている布製のコンポストはよく出来ているように思えるので興味はありますが、僕は、ゴミを時々かきまぜて発酵を促すというプロセスがどうにも好きになれません。やはり多少の臭いはさけられないのではないかと思うのと、ワンアクションで完結しないことが嫌だからです。
くどいですが、マンションでコンポストを使う際には、隣近所に臭いがいかないかどうか注意しましょう。
また東京など家が密集し、庭があっても非常に小さいような場合です。
この場合、ほんのわずかでも土地があり土があれば、生ゴミを埋める処理は問題なくできますが、家が隣接しているので、生ゴミを埋めている姿は見られないようにした方がよいでしょう。
ガーデニングや野菜作りに取り組んで土壌改善に取り組む姿勢を出すことと、植物で目隠しするなどに注意すれば良いかなと思います。
フェンスがあればバラをはわせたりするのもいいかもしれません。
隣近所がすべてエコロジーに理解があるとは考えにくいので、こうした対応が必要だと考えます。
大きな流れとしては、さきほど書いた通り、生ゴミをゴミとして出すことに罰金まで科している国もあるし、ゴミの処理費用や資源の無駄などから、一人ひとりの生ゴミへの取り組みがいかに重要であるかを認識でき、常識になっていけば、変わるだろうと思っています。
もし毎日の生ゴミ処理に少しでもストレスを感じていたら、処理方法としてたい肥化することを検討してください。
参考記事:
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20210701 by okkochaan