こんにちは、おっこちゃんです。

 

このところオランダ、スイス、フィンランドなど西欧の国で特に活発な動きがあるベーシックインカムについて、試験的ではありますがフィンランドで無作為に抽出した2,000人を対象に導入したとのことです。

 

ちなみにスイスでは昨年6月にベーシックインカム制度の導入の是非を問う国民投票が行われ、賛成23・1%、反対76・9%で否決されました。投票率は46・3%とのことです。

 

またオランダでは、ユトレヒトでベーシックインカムの導入実験が行われているようですが、お金をどのような方が受け取り、どのような行動をしたかという結果についてはまだ出ていないようです。

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ベーシックインカムとは何かという話ですが、「最低限所得保障の一種で、政府がすべての 国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を無条件で定期的に 支給するという構想」(by Wikipedia) です。

 

これは個々の資産や年金受給、年齢、性別、収入、就業しているか無職かなど一切関係なく一律に支給されるという非常に明確かつ単純な制度です。

 

これを聞いただけで、すぐに予想される問題はいくつか思いつくことと思います。

 

ここでの目的は内容の詳細ではないので、ごく簡単にメリット、デメリットをまとめると以下のようになります。

 

 

【メリット】

・ 労働問題の多くが解決できる: 残業の問題、ブラック企業、解雇をめぐる問題

・ 生活保護: 受給者のほうが収入が多い場合があるような問題とか、受給することによる制限などがなくなる

・ 自由な時間をもてる: 日本人に根強い残業が評価されるような企業風土がなくなる

 

 

【デメリット】

・ 労働意欲の低下があるのでは: スイスで否決された理由もこの点にあるようです

・ 上記の結果として企業の競争力の低下

 

 

なお、当然ながら財源の問題があります。今、日本で仮にベーシックインカムを行うとすると、ひとりあたりの支給額は6万円ぐらいだそうで、最低限所得保障を満たす額には行かないようです。

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ベーシックインカムについては、かなり詳しく解説しているサイトや記事があるので、ご興味あればいろいろご覧になっていただくとして、僕がここで問題にしたいのは、この制度が日本に馴染むだろうかという点です。

 

ある新聞社系のサイトでちらっと見ただけなので、どのくらい実態を写しているかわからないのですが、アンケートをとったところ、ベーシックインカム導入に賛成する人の割合は79%もありました。制度や前提条件の理解など不明点が多いのでなんとも言えませんし、現在、年金を受給しているかたがどのくらい入っているかもわからなので、あてにならないと思いますが、少なくとも一部の人たちにこれだけ支持されていても僕は導入はかなり難しいだろうと思います。

 

多くの若い世代(30代以下)の人たちは、年金をあてにしていないといいますし、それは実態に即した回答なのかもしれませんが、だからといって、それならベーシックインカムにした方がいいという、堀江貴文さんがツイートしているような論調も僕はどうかと思っています。

 

しかし、非常に硬直的な日本の労働事情と、破綻するであろう年金制度とその改革の糸口が見えない以上、もっと真剣にベーシックインカムについて論議されるべきではないかと思います。

 

財源については、現状のままの資産だとひとりあたり6万円ぐらいで足りないわけですが、これを補うために所得税と消費税を大幅にあげることがベストではないでしょうか。

 

 

ところで、僕は、このベーシックインカムを日本に導入するにあたっての大きな問題は、財源でもなく労働意欲がなくなり生産が落ちるということでもないと考えています。

 

まず、日本では現在、導入を検討している西欧諸国と比べて社会保障制度において大きな遅れがあります。そしてその遅れの原因は、相変わらず国や企業の利益が優先されて、それに従わざるを得ない国民がほとんどであるという現状があるからです。

 

実際にサラリーマンが再就職してより高度で収入の高い仕事につくことよりも、再就職が困難であったり、より条件の悪い仕事に甘んじて就かざるを得なかったりという場合のほうが、はるかに多いはずです。

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このように社会保障制度と雇用のどちらをとっても、不安要素があまりにも多い日本のおいては、少なくてもこの解決の糸口を見つける方向が議論されたりしていかなければ、酸性の極めて強い土壌に作物を植えつけて枯れてしまうのと同じことになるのではないでしょうか。

 

 

このベーシックインカムの最大の長所は、わかりやすく単純であるところです。

 

ですが、社会保障がらみであったり、税金制度であったり、誰にも専門家でなければわからないような複雑な制度を解体させ単純化することから始めるべきですが、それをされては困る人たちもいるように思えてなりません。

 

オリンピックでもあれだけ問題がある日本です。

 

「仕事のための仕事をする」生産性のない仕事を考え、簡単なことに制度や規定を作ったりして物事を複雑にしてしまう動きというものが必ずあり、これが邪魔をします。

 

これは、会社でも国でも同じで、放っておくと本体をも蝕んでしまいます。

 

日本は、こうした問題を一度きれいに解決して始めてほかの先進諸国と議論ができるステージに立てるレベルであることを認識すべきではないでしょうか。

 

社会保障制度と雇用での後進国である日本がベーシックインカムに取り組むのは、あたかも四則演算しか知らない小学生が微分積分にいきなり取り組むようなことだと思いますが、輸入して加工をするのが得意な日本人ならではの、ユニークな解決が出てこないとも限りません。

 

非常に困難な問題ですが、本気でこのベーシックインカムについて議論・検討がなされることを僕は強く望んでいます。

 

20160106 by okkochaan