久しぶりに芸能人に関してのニュースについて書きます。

 

上沼恵美子さんが自身に対してはかれた暴言に対して、
初めは上沼さんが怒り心頭というニュースが流れましたが、
その後、「悪いけど、興味ないです」
と笑い捨てて幕引きをしたことについてです。

 

世間では、これを契機に上沼恵美子さんを絶賛する声が多数あがっています。

 

しかし、この事件にはより深い問題が潜んでいるように思えてなりません。

事件の簡単なおさらい

時系列で書くと以下のような事件です。

 

とろサーモンの久保田かずのぶさんと
スーパーマラドーナの武智さんが、
酔っぱらいながら、武智さんのインスタグラムで動画配信を行っていた。

 

動画の内容は、上沼恵美子さんの審査方法に批判的なものであった。

 

しかも、酔った勢いで「更年期障害」など、言ってはいけない
誹謗中傷も含んでしまっていた。

 

ただ、ネット上では、二人に共感する意見も多数寄せられ炎上する。

 

その後、動画は削除された。

 

しかし上沼さんが怒髪天の激怒などと報じられ、
所属事務所が上沼さん側に謝罪し、
武智さん、久保田さんが
ツイッターへ謝罪文を投稿しても、
騒動は収束しそうにないという情報が流れた。

 

だが事実は上沼さんが、
「そんなことまですることはない」
と謝罪を断ったためらしい。

 

その後、上沼さんがテレビ番組で、
久保田さんと武智さんについて
「悪いけど、興味ないです」とバッサリ切って笑いに変える。

 

そして、インターネット上では上沼恵美子さんの対応に感心の声があふれた。

 

僕が読み取った問題

これまた箇条書きですみませんが、
僕は以下のことを思いました。

 

・これはすでに成功した人間と
発展途上の人間との
必然的な価値観の違いによるバトルでもある。

 

・シニアと若者という対比も可能だが、
SNSを使いこなす人間と、
SNSに無縁な人間とのバトルとも読める。

 

・芸人の世界は、
いまだに前近代的な封建的社会である。

 

・SNSの利用は若い世代が多いが、
あくまで比較的多いという程度の話である。

 

・シニアはもっとSNSを使うべきである。
(新しいものを拒絶することは老いると同義である)

 

・上沼恵美子さんの対応は、
最も残酷な対応ともいえる。



・M-1グランプリでの優勝は、
かつての芥川賞受賞に等しい。

 

ランダムに思いついたことを書いてしまったのですが、
説明したほうが良いと思えるものだけピックアップします。

 

・芸人の世界は、いまだに前近代的な封建的社会である。

芸人に限らず芸能界全体がそうだと思いますが、
少数の長老的な人たちがハンドルしています。

 

それは良い面もありますが、
悪い面もあると思えます。

 

笑いだけ取っても、
不易流行、つまり変わらないものと、
その時その時に流行るだけのものがあります。

 

変わらない面を引き継ぐには、
タテ型社会の方が適しています。

 

しかし、新しい笑いが生まれる芽を摘むことが
弊害としてあると思います。

 

それは無意識に行われることも多いと思われますが、
これから這い上がってくる若い世代にとっては邪魔なだけです。

 

まして、M-1グランプリに出場する方々は、
下積みが長いかたも多いし、
多くのライバルを倒してのし上がってきたエリートです。

 

一般の人からすれば、
可笑しい物や面白いものを提供されればよいのであって、
長老の話を聞きたいわけではありません。

 

・シニアはもっとSNSを使うべきである。(新しいものを拒絶することは老いると同義である)

一般的にシニアの方のほうがSNSに無縁の人が多いとは思います。

 

しかし、それはあくまで一般的にはの話であって、
若い世代と大きく異なるとは思っていません。

 

若い世代でもほとんどの方は、
おざなりに友達間でSNSを利用する程度なので、
使いこなしている人は少ないです。

 

SNSに限らず、
インターネットの世界は、
これまで人類が経験したことがないものです。

 

それは、人類が言葉を発し
コミュニケーションをとることによって
生物界の頂点に立てたことを考えると、
仲間の間だけで使われていた言葉が、
紙の発明で時代を超えて伝わったと同じように、
一般個人が瞬時に全世界につながる点で、
おそろしく画期的なことなのです。

 

特にシニアはこの点をよく理解すべきです。

 

 

もし、有名な歴史上の人物をネット社会にあてはめるとすると、
僕のイメージはこうです。

 

鴨長明(かものちょうめい)は方丈記で有名ですが、
リヤカーみたいなものに、
組み立て式の家を積んで、
河原とかで組み立てて住んでいました。

これだけとると、
ホームレスと何ら変わりません。

さしずめ、鴨長明は、現代であれば、ブロガーになるだろうと思います。

 

 

出雲阿国(いずものおくに)は元祖歌舞伎です。

現代であれば、まちがいなく出雲阿国はユーチューバーです。

 

 

松尾芭蕉は、その表現形式からして、ツイッターにはまることは間違いないです。

 

このように、新しい価値を作っていった人たちは、
例外なくそれまでの表現方法ではなく、
新しい表現方法を創造しています。

 

だから僕はSNSとかに苦手意識をもってやらないのは、
大きな機会損失だと考えているのです。

 

・M-1グランプリでの優勝は、かつての芥川賞受賞に等しい。

今も芥川賞は続いているので申し訳ないのですが、
この賞はかつての輝きを失ってしまいました。

 

それは小説という表現方法に陰りが出てきているのと、
より魅力的なツールが出てきているからだと思います。

 

ただ、かつての芥川賞の輝きは、M-1グランプリと似ています。

 

つまり優勝しなければ意味がない。
二番ではいけないわけです。

 

芥川賞で思い出しましたが、
文学の世界でも似たような事件はありました。

 

それは、太宰治が如是我聞(にょぜがもん)で、
当時の文学界の大御所だった志賀直哉を痛烈に批判したことです。

 

如是我聞には、
太宰のむき出しの感情が込められているので、
僕はあまり好きではありませんが、
おこったことの本質は同じです。

 

最後に告白します。僕は上沼恵美子さんのファンです。

僕は関西人ではありませんが、
上沼さんが昔から好きです。

 

上沼さんの魅力は何といっても、
そのトークです。

 

今も料理が好きなこともあって、
「おしゃべりクッキング」を楽しんで観ています。

 

5億円は稼いでいるらしいので、
かなりのお金持ちですが、
「おしゃべりクッキング」を観ると、
上沼さんに庶民感覚があることが
よくわかります。

 

その点が、上沼さんの魅力なのだと思います。

 

なので、シニアである上沼さんも、
動画に興味がないとか
老人くさいことをいわないで、
ツイッターとかインスタとかなさるといいと思っています。

 

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20181211 by okkochaan