さんまの内臓から緑色のものがっー!でも大丈夫です【さんま秘話つき】

いまや高級魚となってしまったサンマですが、秋ぐらいは生さんまを七輪で焼いて食べたいものです。

 

あのまさに秋刀魚という当て字にふさわしい銀色の腹のあたりとか、じっくり見ると本当に美しいです。

 

ところで、サンマの身とか骨とかが緑色にそまっているのを見たことがありますか?

 

これは食べて大丈夫なのか?またこの緑色を見ないようにするにはどうしたらよいか。

そんな疑問にお答えします。

 

サンマの緑色は全く問題なし

結論からいうと、サンマの緑色は全く問題ありません。

 

でも、実際に目にすると何か毒素があるのではないか?食べるのをやめた方がいいのではないか?

 

と思ってしまうのは当然だと思います。

 

緑色は胆汁に含まれるビリベルジンという物質で、これは古い血液が胆のうに送り込まれ、赤血球のヘモグロビンが分解されてできるものです。

 

胆汁は消化酵素の働きを助けるように作用し、最終的には対外に排出されます。

 

あの緑色はヘモグロビンが分解されてできたものと覚えておきましょう。

 

また、このビリベルジンは無害どころか抗酸化作用や抗変異原物質(ガンなどのこと)として作用するというすぐれものです。

 

 

サンマの緑色を見ないようにするには

しかし、それでもやはり緑色はどうもムリーという方も多いのではと思います。

 

つまり、出来れば見ないですませたいですよね。

 

それにはどうすれば良いか。

 

方法は2つあります。

 

ひとつは、サンマをさばく時にしっかりと内臓を傷つけずにとることです。

 

まあ、フグではないので神経質になる必要もないのですが、なれないと胆のうを傷つけて緑色の液体を出してしまうことになります。

 

僕の場合は、そもそも内臓というか、はらわたの独特な苦みが好きなので、さばかずにそのまま焼いて食べます。

 

これで、緑色に染まることはまずありません。

 

内臓については、子供のころは苦みがちょっと苦手でしたが、「酒飲みはそこが好きなんだ」という言葉をかけてくれた人がいて、ちゃんと食べるようになってから好きになりました。

 

サンマの場合、内臓も食べたられるし有用な栄養があることは言うまでもありません。

 

また、多くの動植物と同じく、皮には栄養と味が集中しています。

 

皮を残すのは、サンマを半分も味わっていないのと同じなのです。

 

ということで、サンマはそのまま焼いて、頭と骨以外はすべて食べるのがベストと考えています。

 

サンマは丸焼きにして、大根おろしにスダチとかユズとかを加えて食べましょう。

 

サンマの秘話(個人的な思い出)

サンマが不漁のために高くなっているのは、実に残念なことです。

 

子供のころは、毎日のようにサンマを食べていて、「昨日もサンマ、今日もサンマ、そしてたぶん明日もサンマか」という状態でしたので、またサンマかよという気持ちでいました。

 

当時は、1円サンマ、5円サンマとか言われていて、1匹、安い時で1円で買えたことすらあったのです。

 

僕はサンマからは昭和の匂いを感じるし、ソウルフードというかソウルフィッシュといってもいいものです。

 

夕方になると魚屋さんが自転車に乗ってサンマを売りに来るのですが、子供だった僕の役割は、1円サンマや5円サンマを買う事でした。

 

僕はタイムスリップしてそこに行きたいぐらいなんともいえない懐かしさを、夕暮れの光とか周囲の匂いとかとともに思い出します。

 

ほとんどの家からサンマを焼く匂いが立ちのぼっていました。

 

考えてみると、僕の家では、農学校からブタのエサにする完熟トマトをタダ同然で買い、1円サンマや5円サンマを主食とし、米は父の実家から送ってくれていたので、食費は非常に安くあがっていたと思います。

 

そして今思うと、これらの食材は体にいいものばかりでした。

 

僕はサンマの開きも好きだし、めったに滅多に売っていないのですが、「干しサンマ」といって、小ぶりのサンマをそのまま天日で干したものがあるのですが、これが特に美味しいと思っています。

 

干しサンマはよく行く、那珂湊というところの魚市場に行くと必ず探すのですが、そこでもあればラッキーというぐらいあまり売っていません。

 

あれば、10匹で300円とかで売っていて安いのです。

 

干しサンマは緑色とは無縁なので、もし見つけられたら一度買ってみてください。

 

開きとはまた違って、サンマの旨味を濃縮したような味がするのです。

 

20191025 by okkochaan