6月27日の党首討論で立憲民主党の枝野代表が列挙した
安倍政権の7つの問題については、
単に安倍政権だけの問題ではなく、
枝野代表の民主主義、あるいは立憲民主主義への
思いがこもっていると思いました。

 

僕はとてもいいことを言っていると思ったし、
多くの国民の思いを整理して現したものと
考えました。

 

しかし、残念ながら安倍首相はこの7つの問題について、
議論を回避し、全く回答されませんでした。

 

ここでは、枝野代表の7つの問題について、
ポイントを要約し、実際に枝野氏が
何を指摘したのか確認したいと思います。

 

これは、必ずしも立憲民主党および枝野氏を
支持するからではなく、民主主義を
支持するからであり、枝野氏の指摘は、
森友・加計問題をきっかけとした、
民主主義の危機についての鋭い指摘と
とらえたからです。

 

それは、国会で与野党を超えて論議すべき
問題でありながら、首相初め、
誰一人、その本質的な問題を
問題にしないことを、
残念に思うからです。

 

なお、ポイントを明確にするために、
解釈で付け加えたり、言い回しを変更したり
しています。

 

Youtubeや書き起こし記事なども参照していただきたく
存じます。

 

第1の問題 森友学園の値引きの実態や原因は不明確である

森友問題で約9億円の国有地が
8億円ほど値引きして売られようとしていた。
しかし、値引きの実態や原因は不明確。

第2の問題 昭恵夫人の権力の公私混同の疑いが払拭できていない

安倍総理の昭恵夫人が夫人付きの公務員、
谷査恵子氏を通じて行政に問い合わせをするという
関与していたことが明らかになっています。
つまり、昭恵夫人の権力の公私混同の疑いが払拭できていない。

第3の問題 加計問題には、行政の中立性、公正性に対する信頼を損ないかねない疑義がある

加計理事長の釈明は全くのでっち上げ、でまかせだと思う。

仮に加計理事長の説明が本当なら、
総理の親友がトップを務める法人が
総理という友人があることを利用して嘘をつき、
自治体をだましたことになる。

いずれにしろ獣医学部設置プロセスに著しい問題がある。
結果、加計問題には、行政の中立性、公正性に対する信頼を損ないかねない疑義がある

第4の問題 加計問題の本質は、日本社会を崩壊させること

権力者やその妻に取り入れば、別格として扱ってくれる
という風潮が生じ、行政の中立性、公正性の信頼が毀損
されるリスクがある。

そのリスクを放置するという責任があるのではないか。

つまり、加計理事長の話が本当の場合、
むしろ問題はより深刻で、
日本社会を崩壊させる問題だ。

第5の問題 公文書改竄

まさに行政に対する信頼を失わせる問題である
公文書改竄

第6の問題 教育への信頼の失墜

教育機関のトップがこんなでまかせをいって、
教育に対する信頼を失わせている
加計学園の理事長

第7の問題 法治国家といえない日本

共産党が明らかにした文書に対して
積極的な捜査をしないということは、
文書の中身が正しいんだと言わざるを得ない。

そして、検察捜査すら信頼できないとすれば、
この国はもはや法治国家とはいえない。

 

また、枝野氏は7つの問題を以下のように締めくくっている。

 

「一連の問題は単なるスキャンダルの問題ではありません。
行政の公平性、廉潔性を損ね、
放置すれば社会のモラルハザードを招く、
社会と国家の危機であります。

こうした問題については
徹底的に真相を明らかにする必要があるということを
申し上げたいと思います。」

 

個人的な感想

かなり時間が削られた中で、言うべきことは
言っておこうという枝野氏の気持ちはよくわかった。

 

しかし、残念ながら、この7つの問題は、
ひとつひとつ時間をかけて話さないと、
なぜそれほど問題なのかという点が、
理解されないのではないだろうか。

 

もちろん、枝野氏はそんなことは
百も承知なのかもしれない。

 

だが、国会議員といえども、
どれほど枝野氏が指摘した
問題の重要性がわかっただろうか。

 

もしかすると、安倍首相は、
逆の意味でわかっているのかもしれない。

 

だから答弁を避けているのかもしれない。

 

だが、頭の回転の速い枝野氏の話は
一般の人にはついて行くのが難しいかも
しれないと僕は感じた。

 

国会の場は、党首討論といえども、
その場にいる相手に対してだけ
話すわけではない。

 

それを見守っている国民がいる。

 

そして対立する意見のどちらの方が
筋が通っているかと考える。

 

しかし、

 

人間は必ずしも
論理的な判断だけで動いていない。

 

むしろ、非論理的な不可解な行動の方が
圧倒的に多いかもしれないのである。

 

つまり、感情によっての判断をしている方が
論理的な判断よりも、はるかに多くしている
のではないか。

 

であれば、野党は、もっともっと
感情にうったえなければならない。

 

熱をもって、この国の政治を変えていく叫びを

一方で冷静沈着に、

一方で国民の感情を

単に与党への非難への共感だけではなく、
感動を与えることで、国民を引っ張っていくことが
必要だと思う。

 

その時、国民は、「他に支持する政党がない」とか、
「他に総理大臣の変わりになる人がいない」とか
言わなくなるのではないだろうか。

 

20180628 by okkochaan