タイトルがいきなり結論になっていますが、葬儀社の選び方のポイントは信頼関係が築けるかどうかにあります。
つまり、葬儀社を選ぶといっても、他の商品やサービスと変わるところはありません。
ただ喪主になることがそれほど頻度が高くあるわけではないし、事前準備をしていない場合も多いため、目についた葬儀社に頼んでいる場合がほとんどかもしれません。
そのため、できれば余裕をもって葬儀社を選んでおくことが重要になると思います。
終活の重要事項であることはもちろん、喪主となる可能性がある方も、余裕がある段階で準備しておくことを強くお勧めします。
この記事は、信頼できる葬儀社を選ぶために留意しておきたいことについてまとめました。
葬儀社を選んでおく必要性
始めて身内の方が病院でお亡くなりになった時に驚くことは、亡くなってから病院内の遺体安置所に移されるまでの時間がないことです。
病院によって多少の違いはあると思いますが、基本的に医師が脈をとり瞳孔に電燈をあてて死亡確認をすると、即、部屋の移動に取り掛からねばなりません。
慣れない方は、悲しみにくれてそうしたことにすぐに反応できない場合だってあります。
いや、なかには、「絶対に死なない」とお亡くなりになったことすら認めようとしない方すらいらっしゃると思います。
ですが、病院は病気の方を治すところであるので、この点は驚くほどドライです。
僕は、お亡くなりになってから家族の方が、葬儀の準備や銀行口座のこと、役所への届け出、そして通夜や葬儀で悲しむ間もないのは、こうして世事に忙殺されることで、悲しみを一時的に忘れるためなのかとすら思ったことがあります。
このような状況で、もし事前に葬儀社とか葬儀の仕方とかをある程度決めておかなければ、病院が進める葬儀社であったり、これまでの習慣に従ってすべてをお願いするしかありません。
もちろん、それが悪いということではありません。
しかし、費用とか葬儀をシンプルにしたいとか、本当に近親者だけで見送りたいとかの希望があるのであれば、あらかじめ決めておいた方がいいと思うわけです。
これが、まさに葬儀社をあらかじめ選んでおく必要性です。
葬儀社の選び方
僕が葬儀社を選ぶ際に重要だと思うのは、以下の2点です。
1.費用
2.サービスの質
この2つは密接な関係があると思いますが、経験上からも安いから悪いというわけでもなく、高いからよいわけでもありません。
また葬儀の規模とか、宗教上の問題(宗派など)については、ここでは触れません。
しかし、現状では、葬儀社の選び方のポイントは信頼関係が築けるかどうかという結論にならざるを得ないのです。
つまり、確かな根拠が見えずらいからなのですが、その理由を簡単に書きます。
まず、葬儀屋を始めるのに特別な資格などは不要であるということです。
このため、テクニカル的には新規に参入しやすい業種といえます。
しかも、この高齢化社会で、葬儀関連の業種は明らかに成長産業と言えるし、需要がなくなることもありません。
そうなると、ユーザー側から言えば、競争が激化し、価格が下がり、サービスの質もあがることを期待したいところですが、現状はそのようには動いているとは思えません。
つまり、残念ですが質の悪い業者が淘汰されるようにはなっていないだろうと推測します。
こうなると複数の業者に事前に電話で問い合わせるなり、資料を貰うなど精力的に活動することをお勧めするしかありません。
とくにどんな小さな疑問に対しても、誠意をもって対応していただけるかどうかをよくよくチェックしてみてください。
これは、起業してどの銀行をメインバンクにするかという選択の仕方と同じでいいと思います。
つまり、ちょっとした事を頼んでみるのです。
葬儀に慣れていない方であればあるほど、手続きなどでわからないことはたくさんあると思います。
例えば、死亡届をだすと銀行口座も止まりますが、その前に葬儀費用をおろしておきたいが問題がないかとか。。
それに対して、快く対応していただけるところが良い葬儀社である可能性が高いと言えます。
一方で、いくら対応が良くても、実際に葬儀を仕切っていただくのは別な方であったり、別な葬儀社に委託する場合も多くあります。
特にネット系だと葬儀社といっても、仲介してマージンを受け取るというビジネスだけをしている場合が多いです。
その場合は、葬儀の場所を知らせて、葬儀社や式場がどこになるかなど聞いておきましょう。
結局は、他のサービス業と同じで、実際に対応するかたにかなりの部分を依存しているのが現状の葬儀業界ともいえそうです。
始めは、一時状況として、可能な限り情報を集めまくりましょう。
一度集めておけば、その後の判断で間違うことも少なくなります。
身近な情報をあつめる
ネットとか広告とかで情報を集めるとともに重要なことは、身近な情報を集めることです。
葬儀に参列する機会があれば、葬儀の様子を知ることもできるし、葬儀社の方の対応を見ることもできます。
実際に自分の眼でみることは、口コミよりもはるかに質の高い情報を得ることができるのです。
喪主の方が親しい方で、葬儀費用など話ができる関係であれば聞くこともできるかもしれません。
受付の手伝いができるのであれば、内側の(葬儀進行の裏側も)少しはわかるのでとても役立つと思います。
また納棺式は近親者で行うと思いますが、納棺式の様子が葬儀社の質を判断するのに最も良い機会です。
ご遺体のあつかいはもちろんですが、一緒に納棺する小物とかわらじを履かせたり六文銭(実際には六文銭を描いた紙)を入れたりなどひとつひとつのプロセスを丁寧にかつ遺族に対しても喪主ばかりでなく集まった近親者にうまく割り当て、かつ丁寧に説明しながら行ってくれる業者を僕は個人的には優良だと思っています。
また同じことをやるにしても、事務的に行っている感じを受けない(業者側から言えば与えない)ことは、難しいポイントですが、単に教育だけでカバーしきれない面があるし、付け焼刃ではすぐにわかるごまかしきれません。
もし参列した葬儀で感動できるような対応が見られたならば、その葬儀社に頼んで良いと思います。
このようにして余裕がある時に3社以内に葬儀社を絞り込んでおき、予定をしなければならない事態が迫ってきたら最終チェックして見積り依頼をかければ良いのです。
まずはざくっと網をなげるために、チェックして欲しい葬儀社について以下の記事を書いています。
参考になれば幸いです。
終活は葬儀から考えるのがシンプルで効果的【葬儀社も紹介します】
20200322 by okkochaan