コロナウイルスによりにわかに脚光をあびている「不要不急の外出をしないでください」という表現があります。
しかし、この不要不急の外出の意味がわかるようなわからないようなと思っている人はかなりいます。
わかっていると思っている人でも、個人の解釈によるところが大きいでしょう。
なぜかといえば、その外出が不要不急にあたるかどうかは、本人にしかわからないからです。
たとえば、今年の桜が、人生最後の桜と強く感じる方にとってみれば、桜を見に行くことは不要不急の外出ではなく必要かつ急ぎの外出なのです。
こうしたことを考えると現在のコロナウィルスの状況とか海外の対応を見て思うのは、不要不急の外出などというあいまいな表現をするよりも、外出禁止令を出し、自宅にいるように指示したほうがよいのではという気もしています。
不要不急の外出ってなに？
僕が知る限りですが、かつてこれほど大掛かりに家にいろと言われてことはなかったように思います。
外の世界との接触をさけて家にいるのは、「引きこもり」といわれ問題にされてきました。
最近は４０代以上の方の引きこもりが増え、個人の問題というより社会の問題となっています。
あらためて不要不急の外出と考えたとき、僕自身はほぼ予想していましたが、不要不急の外出は限りなくゼロに近いと思います。
仕事とか必需品の買い出しとかであっても、工夫次第では外出せずに対応することができるわけです。
自分が不要不急の外出と考えることを書き出してみて、よく考えてみましょう。
項目は、用件、日時、目的の３つを書き、それが不要不急の外出か日時をずらせないのかの２点から検討します。
そして、可能であれば、それが自分の人生にとって本当に必要なのかと考えてみましょう。
本当にその飲み会は必要なのか？あなたの本当に望む姿とかやりたいこととどうリンクするのかとかです。
もしかすると、９９％のことがらは、必要でも急ぎでもなく、むしろ害悪であるかもしれません。
あらためて自分の行動を考えてみるいい機会です。
ネットはコミュニケーションツールになりえるか
コンサートやイベントを除外して考えても、今回のコロナウイルスはコミュニケーションの取り方について、大きな変化をもたらす気がしています。
僕は、日本人はネットやSNSでのコミュニケーションの取り方が、欧米の方々に比べると下手ではないかと思っています。
Twitterだけを見ても、欧米の方々は本名で登録している方の割合が多いし、情報発信とかコメントでの意思表明とかも慣れているように感じることが多いです。
一昔前にパソコンが普及してペーパーレスが進んだ時に、どうしても紙がないと落ち着かない方が多くいたし、今でもそれは続いています。
また、営業の仕事だと何かあれば顧客に飛んでいくという姿勢が高く評価され、電話やメールはコミュニケーションのサブシステムであり、電話ですませるとかメールだけとかの対応はなにか手を抜いているような印象を持たれてしまう傾向があります。
しかし、このコロナの登場で直接の接触を極力さけるという、これまでの価値観を根底からくつがえすことがあらわれました。
テレワークをしている方からも会社でないとできないことが多くあるという声は多数聞きますが、それらのことのほとんどは、単に慣れていないために準備に足りない点があることから起こるのではないでしょうか。
今、人類はインターネットという強力なツールがあります。
極端な話、地上に自然な形での空気がなくなり、都市ドームのようなところでしか生存できないような環境になり、かつ人との接触がほとんどとれない状況になっても、全く問題なくコミュニケーションが取れるように進化することが必要になったと思います。
コミュニケーションは人類の生命線であるといって良いと思います。
それこそが、他の人類と違ってホモサピエンスが繁栄した理由だからです。
このコロナウイルスは、実の周到に考えられたとしか思えない感染経路を持っています。
おそらくコロナの最大の武器は、感染者の８割が軽い症状であり、その人たちにウイルスを拡散させ、残り２割の重い症状の方を死に至らしめるという方法にあると思います。
これをマーケティングとしてみて、販売戦略と考えると、ものすごく効果的な方法であることがわかります。
潜在顧客を対象とし、その商品の認識をものすごいスピードでさせてしまい、なおかつ、一人の強いインフルエンサーではなく、インフルエンサーとしての自覚すらない中程度の強さのインフルエンサーを倍増していくのですから。
不要不急の外出は、コロナウイルスの戦略に乗ってしまう行為ともいえるのです。
今こそ、僕たちが現状手にしているネットの力と、それを使うスキルをそれぞれが向上させる時ではないでしょうか。
最後に、かつてこうした花見がされていた時代もあったとバーチャル上でしか花見を知らないようなことにならないことを願っています。
20200329 by okkochaan
