人材派遣の営業にちょっと興味があるけど、仕事がきつそうなので迷う方も多いのではないでしょうか。
知り合いや先輩とかに話を聞いても、どうもイマイチ実感が得られないかもしれません。
少し前に僕は、人材派遣の営業の仕事がきつい理由について、記事を書きました。
しかし、なにか片手落ちだなと思っていたので、今日は人材派遣の営業のやりがいについて書いてみます。
人材派遣の営業はまれにみる、やりがいのある仕事
この記事を読むと、あなたは人材派遣の営業の仕事についての疑問点や不安の大部分が消え、人材派遣の営業をやりたくなります。
なぜかというと、人材派遣の営業はまれにみるぐらい、やりがいのある仕事だからです。
なので、その点は覚悟して読み進めてください。
僕は、人材派遣の営業を20年以上やりました。
その20年とは、営業として顧客をもって働いた年月であり、直接お客をもたない管理業務はカウントしていません。
ちょっと2、3年やって、結論を出すのとはレベルが違う、と、ここは大きなことを言わせてください。
僕は、出世をあきらめて現場に徹する刑事のように仕事をしてきました。
仕事を辞め現場を離れて2年以上たちますが、いまだにスタッフの方々から連絡をいただいたりしています。
人材派遣の営業のやりがいとは
おそらく、多くの現役社員の方々は、派遣スタッフや顧客である企業に喜んでもらえたときを、一番のやりがいというかこの仕事をしていて良かったと思う時と考えているのではないかと思います。
それは、他の営業の仕事でも同じかもしれませんが、お客様が派遣スタッフと企業と2つ同時に存在するので、一気に2倍の喜びがある点が違います。
もちろん、どちらか一方が喜んでいて一方はそうでもない片思い状態の時と、どちらからもクレイム状態になる地獄のような状態とがあります。
僕自身もそう考えたこともありますが、実は、お客様の喜んだ顔を見る時が云々というのは、ちょっと違うのではないかと思っています。
それは刹那的というか、感情優先での判断であり、自己分析が少し足りないのではないかと思います。
僕は、表面的な笑顔は保ちながらも、結果によって感情をいささかも動かさない訓練をしてきました。
もし人材派遣の営業が最悪だと思っている人が、この技を習得すれば、かなりの部分のネガティブな要素は消えると思います。
つまり、僕は、人材派遣の営業のやりがいに、このお客様が満足した顔を見ることを入れていません。
この点は、徹底していて、契約がたまたま決まった時に社長が隣にいて、「もっと嬉しそうな顔をしろ」とまで言われたことがあるくらいです。
もし、人材派遣の営業のやりがいを一言でいうのであれば、
多様な人生や多様な価値観を生きることができる
という事につきます。
さきほど、お客が2つあるので喜びも倍になると書きましたが、同じように毎日、多数の人や価値観、考え方に接することができるので、経験値を累積する速度の時間効率が良いのです。
旅行なども同じかもしれませんが、人材派遣の仕事をしていなければ知り得なかったような悩みをもった多くの心に触れることが出来ました。
この意味では、通常の営業の倍以上の効率があると思います。
僕はブログで、日本人がタテ社会になれていて周囲に同調しがちであることを書いていますが、一方で、そうした抑圧された心の反動だと思うのですが、日本人は実に多様な価値観とか発想をもっていると思います。
それがあるために、日本はモノづくりで成功したわけだし、アニメが世界を制覇したりしているのです。
それは、あたかも北方民族が建てた中国の唐の時代に、漢詩が黄金期をむかえたのと似ているかもしれません。
人材派遣の営業の転職先
今の時代は、次のステージを見据えての職業選択も普通になってきました。
そのため、人材派遣の営業の仕事をやった後に、どのような道があるのかについて、触れておこうと思います。
現実的な路線と可能性を追求した路線とにわけて書きます。
現実的な路線
僕の知る限り、多いのは以下の職業です。
・ 同じ業界での起業や転職
・ 生命保険会社の営業
・ コンサルティングファームへの転職
・ 一般企業の人事部や法務部
・ 職安の相談員やキャリアコンサルタント
・ 行政書士、司法書士、社会保険労務士など
また担当している企業に誘われての転職も結構あります。
ある程度ながく派遣会社の仕事をしている方の場合、異業種に転職しても戻ってくる方の割合は非常に高いです。
可能性を追求した路線
ここでは、人材派遣の営業で得たスキルが生きる職業とその根拠を述べます。
俳優、お笑い芸人など
根拠: 状況によっていろんな役柄を演じることができるから
人材派遣の営業の仕事は、あたかも障害物競走のようです。
次に何がでてくるかわからず、状況しだいで、役柄に応じた臨機応変な対応が求められる点は、俳優やお笑い芸人と共通しています。
小説家、脚本家、ライターなどクリエイティブな要素のある仕事
根拠: ものを観察し考え、臨機応変に前向きな提案を用意して交渉する経験が生きるから
仕事を辞めたいスタッフと話をしたり、どのような派遣スタッフを採ればよいかと提案を求められたリは日常的に発生します。
相手の思いもよらない方向からの提案を自信をもって論理的に展開したり、過去の事例を話したり、マーケット情報を提供したりする仕事は、真剣に立ち向かえばこうした職業に直結する経験となります。
宗教家、カリスマ的なインストラクター、カリスマ人生相談師など
根拠: 強いストレス耐性や精神力、場合によってスター性が必要だから
ストレスに対しては、僕のように、そもそも感情を動かさないようになるか、ストレスをストレスとすら思わないような強さが必要です。
また営業で自分の色を出す場面は多々あるので、人気があり人に好かれ信頼されることは必須です。
その人気が神レベルに近づくとこうなります。
弁護士、政治家など
根拠: 良きにつけ悪しきにつけ、とにかく矢面に立たされるから
労働法や派遣法が中心ですが、契約上の問題や契約書そのものに触れることも多いです。
対立し調整が必要な場合など、理路整然と話を組み立てる能力がさらにレベルアップするとこうなります。
まとめ
人材派遣の営業についてネガティブな意見が多いので書きましたが、総じて、僕自身は非常に楽しく仕事をしてきました。
ネガティブな意見もそれなりに理解はできるし、間違っているとは思いません。
しかし、ネガティブな意見を持つ人の共通している点は、受け身で仕事をしてきたことなのです。
その結果、キャパオーバーを起こしてしまったのです。
残念ですが、受け身で仕事をしてきた人の意見を聞いても、何ひとつ得るところはないでしょう。
また、残業が多い業界であることは事実ですが、営業の場合、自分で効率化を図ることで、時間はかなり作ることができると思います。
今は、携帯電話を持たされて24時間拘束のような会社もあると思います。
しかし、時間外に対応することは、業務命令がない限り必要ありません。
僕は、電話がかかってきたときだけは緊急性があるかもしれないので、やむを得ず出ることもありましたが、メールを見ることはありませんでした。
もしオフの時間の対応も必要であれば、堂々と残業代を請求すれば良いと思います。
一方で、すごく忙しいという印象もありますが、仕事が出来る人にとっては、周囲がスローに動いているような印象さえ持つかもしれません。
慣れてくれば、すべての仕事を自分の都合に合わせて組み立てなおし、派遣スタッフや企業の担当すらも、そういうものだと思ってくれるようになります。
いずれにしても、多くの人にとって、人材派遣の営業は手っ取り早く自分を鍛えることができる仕事なので、お勧めです。
経験も知識も全くいらないので、ぜひ挑戦してみてください。
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20190125 by okkochaan