人材派遣業を個人で開業するのはお勧めできない5つの理由

このごろ人材派遣業を個人で開業する人とかしたい人とかいるのでしょうか。

 

僕の考えとしては、やめたほうがいいということになります。

 

ただし、いくつかの要件を満たしていれば可能かもしれませんが、はっきりいって利益率が低いビジネスなので苦労の割にうまみがないと言えます。

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人材派遣業を個人で開業するのがお勧めできない5つの理由

1.十分な資金力が必要である。

ざっくりですが、最低でも3,000万円の資金は必要と思ってください。
(ちなみに申請段階で1,500万円の預金が必要です。)

 

内訳は、登記手続きのほかに派遣事業の運転資金が必要だからです。

 

また開業後、銀行から十分な融資を受けられないために、黒字倒産がありえます。

 

その理由は、派遣スタッフが増えれば派遣料金の回収前に給与振り込みが必要になるからです。

 

つまりビジネスが順調であればあるほど資金がなければ倒産する危険性が高まるのです。

 

2.十分な派遣先が確保できている必要がある。

不思議なことに派遣事業者として登録する際に、派遣実績を聞かれます。

 

派遣先の見込みならまだわかるのですが、人材派遣をするのに許可が必要だからしていると思われると思います。

 

しかし、これは派遣先の見込みと関連した質問なのです。

 

人材派遣も反復継続していなければ業として派遣を行っていることにはならないので、請負などでの実績を出してもいいかもしれません。

 

ポイントは、事業許可をするにあたり、十分な派遣先が確保できているかを確認したいということなのです。

 

3.人材派遣のノウハウを知悉している、あるいは知悉している人を確保している必要がある。

もし人材派遣業界を全く知らずに派遣業を始めるとしたら無謀といってよいと思います。

 

最低でも派遣元責任者としての講習を受けている必要がありますが、それがない場合、経験者を雇う必要があります。

 

4.とにかく忙しすぎる

仕事に情熱をもち、夢中にやったとしても、会社経営の基本的な問題のほかに、ずば抜けた営業力とか強いコネクション、どこよりも素早い動き、情報の速さ、事務の正確さなどなど、出来て当たり前のクリアーすべき条件が多すぎます。

 

独立を考えた理由が、人に使われたくないとか自由な時間が欲しいとかの理由であれば、真逆になると思うべきです。

 

5.不安定な要素が多すぎる

仮にスタートが順調にいったとしても、事業に影を差す様々な要因があります。

 

なかには全く警戒していない方向からの攻撃も発生します。

 

また職種の移り変わり、得意先の経営が不安になるなど、常に最悪の事態もリスクとして認識しておく必要があります。

 

派遣人数は順調にいけば積み上げも可能ですが、放っておけば必ず目減りしていくので、常に新規の派遣を開始させなければなりません。

 

特に個人経営の場合は、まさに自転車操業になると思うべきです。

 

それでも人材派遣業を個人で開業したい場合のチェックポイント

死んだ気でやることと、健康面や体力面に不安がないことは必須です。

 

また移り変わりの激しい業界なので、常に現状に満足せず、新しいフィールドに果敢に挑んでいく姿勢も必須です。

 

柔軟な思考力とアイデアの発想力も絶対に必要だし、自分で無理なら身近にアイデアマンが必要です。

 

また当初は、派遣先の業界か、派遣職種のどちらかについて、よく通じている必要があります。

 

人材派遣業ではなく人材紹介業から開始するという選択

事業を始めるハードルとしては、人材紹介業のほうがはるかに簡単です。

 

成約して初めて紹介手数料が入るというビジネスなので、極端に言えばスマホ一台でも可能です。

 

なので、特に詳しい業界がある方が始めるには、人材紹介業から開始することをお勧めします。

 

ただ、人材紹介業は利益率が高いビジネスですが、最大の欠点は、収入が安定しないことです。

 

人材派遣が農業に似ているとすれば、人材紹介は狩猟に似ています。

 

人に仕事を紹介するという点では共通していますが、全く異質のビジネスと言っていいぐらい違います。

 

人材紹介で最大の課題は集客にあります。

 

つまり自分が紹介できる仕事に見合った人材を探せる能力です。

 

これには、ホームページぐらいは作っておいて、ツイッターなどのSNSで集客していけばよいと思います。

 

詳しい業界であれば、現職の人をターゲットにするヘッドハンターとしての動きもできます。

 

収益は不安定なので、食えないうちは、他の仕事もしつつ、ある程度の事業資金が溜まり、親戚のような人材派遣のニーズもわかるようになってから派遣業を検討してみてはいかがでしょうか。

 

これまで述べてきた理由から、人材派遣業は、多額の資金を必要とするうえにリスクも高いので、僕はお勧めしません。

 

一方で、こうした人材関係のビジネスではなく、今後のびるであろう仕事は、必ずしも潤沢な資金を必要としないものは多くあります。

 

在庫を持たず、リバレッジが利いて、資金がほとんどかからないビジネスが今後の個人で独立するための必須条件ではないかと思います。

 

その意味でも、これから人材派遣業を個人で開業するのは、やはりお勧めできません。

 

関連記事:

以下は、直前の記事ですが、主に大手の事務系の派遣会社を対象として書きました。

2019年、人材派遣業界が今後伸びるためには柔軟なシステム化が必須
ただ人材派遣業を個人で開業する場合も、こうした対策をする必要がある大手派遣会社の状況を知っておいた方がいいと思います。

 

 

20180103 by okkochaan