職務経歴書 書き方

ここでは、職務経歴書の書き方について、職務経歴書の本質をとらえたうえで、職務経歴書によって最大限にあなたをアピールするための考え方と書き方について書いています。

 

 

なお、この記事は、職務経歴書の基本的な書き方(年代式、逆年代式、キャリア形式)などの手法があることは、ある程度ご存知だという前提で書いています。

 

 

もし、職務経歴書の基本的な書き方についてお知りになりたいのであれば、多数の記事がネット上にありますので、そこで学んでください。

 

 

また職務経歴書は2~3枚までに簡潔にまとめるという基本も変わりません。

 

職務経歴書をポジティブにとらえる

まず初めに絶対に押さえておいて欲しいことがあります。

 

 

それは、職務経歴書をポジティブにとらえるという事です。

 

 

職務経歴書というものは、本来、形式も書き方も自由なのです。

 

 

つまり、ある程度、あなたのペースであなた自身を書面で自由にプレゼンが出来るという事なのです。

 

 

ここをなおざりにして、初めから形式にとらわれ過ぎてしまうと、相手の心に響く職務経歴書は絶対に書けません。

 

 

おそらくほとんどの人は、職務経歴書を時系列にそって、職務内容とか達成した事項を数字で出すとかだけで終わっていると思います。

 

 

それは必要なことではありますが、それでは全く十分ではないと思ってください。

 

 

もちろん、たった2~3枚で多くを書けるわけはないので、言葉を簡潔にわかりやすく書く必要はありますが、それは、あくまで、仕上げの段階ですればよいことなのです。

 

 

つまり、初めの段階では、思いついたことをすべて書き出すつもりで、脳みそを絞り切るぐらいの気持ちですべてを書き出してみましょう。

 

 

初めから形式にばかりとらわれて、お手本どおりの職務経歴書を書いても、そんな職務経歴書には光るものがなく、魅力的とはいいがたいです。

 

 

まずは自由に書いてみることで、思ってもいなかったあなたの美点やアピールポイント、実績が見つかる可能性も高いです。

 

 

つまり、職務経歴書を自由に書くことで、あなた自身のキャリアのたな卸しも出来るわけです。

 

 

もちろん、あなたが応募先の会社のカラーに合うかどうかというのは採用においての重要なポイントになるのは事実です。

 

 

そして、大手企業や古くからある大会社では、控えめな性格が尊重されるという風潮は続いていると思います。

 

 

しかしその場合においては、あなたは職務経歴書内で協調性をさりげなくアピールすれば良いだけなのです。

 

 

それに日本人はプレゼンとか自分の考えを述べるという教育を受けていません。

 

 

つまり、職務経歴書というプレゼン資料を作り慣れていないし、アドバイスを受けて作ったとしても、実際の面接の場で、その資料を生かした会話が出来る人は少ないとみていいでしょう。

 

 

このような状況なので、ちょっとした工夫で大きな差をつけることが可能だということです。

 

 

職務経歴書を書くことを通じて自分を見直し、自分の本当にやりたいことを見つけることだって出来るのです。

 

 

ですから、職務経歴書は全力投球する価値のあるものだということを、しっかり認識してください。

 

職歴をブロック別に複数書いておく

もし、あなたの状況が、希望の転職先の業界や職種を細部に至るまで把握している状態であれば、それに向けて職務経歴書を書けばいいので、あまり迷うことはないかと思います。

 

 

しかし、どうしても漠然とした部分が残っていて、自分自身でもよくわからないケースも多いのではないでしょうか。

 

 

履歴書なんかが典型的ですが、自分の事を書くことって、なんか嫌ですよね。

 

 

どうしても後回しにしたり、手書きがいいとか言われても、考えてみるとしばらく字を書いていなかったり、簡単な漢字が書けなかったり、自分の字に絶望したり、ネガティブになる要因がたくさんあります。

 

 

ただ、履歴書はともかくとして、職務経歴書については、こうしたネガティブな考えは捨て、プレゼン資料であるという認識をはっきりともってください。

 

 

転職希望先の業界が複数あるような場合は、何通りかの職務経歴書を書くことをお勧めします。

 

 

多くの場合、職務経歴書は一つしか作らず、応募先に応じてリードの部分や志望動機を書き換える程度かと思います。

 

 

それも悪くはないですが、より幅広く可能性を追求するならば、職歴をブロック別に複数書くことをお勧めします。

 

 

ブロックとは段落のことです。

 

 

たとえば、一つの職歴について、少なくとも3通りぐらいの書き方をしてみます。

 

 

ブロック別に書くのであれば、通勤電車のなかで、スマホのメモなどで作成することだって可能です。

 

 

このようにして、ブロック別の職歴についての記事を出来るだけ多く書き溜めましょう。

 

 

あとは、これを実際に職務経歴書を提出する際に、組み合わせて最良の形を創っていけば出来上がりです。

 

 

また、リードの部分は職種に合わせるのは勿論ですが、むしろ応募企業ごとにしっかり作成しましょう。

 

 

これは、面倒に感じるかもしれませんが、職務経歴書がプレゼン資料であることを考えると当然と言えます。

 

 

つまり、相手の立場になって、職務経歴書の表現や内容の一つ一つがどのように受け取られるかを徹底的に考えるべきなのです。

 

 

そうした要素がなく、ただマニュアル通りに職歴や功績を箇条書きでならべただけでは、単なる自己主張とか思い込みに過ぎません。

 

 

こうして、職務経歴書の中身を大量に作ったうえで、初めて形式について考えればよいのです。

 

 

なお、形式が何のためにあるかと言うと、採用担当の立場になって考えればわかりますよね?

 

 

毎日、多数の職務経歴書を見慣れている採用担当からすれば、形式にそって書かれていることは重要なことなのです。

 

 

規則通りかどうかといったことではなくて、形式があれば無駄な力を消費せず、理解しやすいからです。

 

 

従って奇をてらって形式を無視した書き方は、それだけで「気遣いが出来ない人」と判断されても仕方がないし、マイナス面しかありません。

 

 

その他、やってみる価値がある事

ウラ職務経歴書も自分のために作ってみる

もし必要であれば、ウラ職務経歴書というものを作成してみるのはいかがでしょうか。

 

 

サイトの悩み相談をみると、職務経歴書や履歴書に嘘を書いてしまったという悩みがけっこうあります。

 

 

これは結論から言えば、嘘は書いてはいけません。

 

 

ですが、微妙な場合もあるかと思います。

 

 

事例を出します。

 

 

僕が知っている方で、あるスーパーチェーンの支店長をなさっていた方がいます。

 

 

その方は、新卒二年目で支店を任されたのですが、なんと新任早々でサンマの売り上げが全店でトップになり表彰されました。

 

 

しかし、その真の功績は前任の支店長であり、彼の功績ではありません。

 

 

もちろん、会社はそれはわかったうえで、規則通り、彼を表彰したのだと思います。

 

 

この場合、彼が職務経歴書に実績として表彰のことを書くのはどうかという問題です。

 

 

表彰された事実はあるわけですから、書くことに嘘はなく、問題はなさそうに思えます。

 

 

しかし、どんな場合であっても、一番を取るというのは、なにがしかの工夫があると考えると思います。

 

 

「どのような工夫や努力をして一番を取ったのですか?」

 

 

という質問が面接で来た時、「あ、いえ、それは前任の支店長のおかげで、自分は何もしていません」という答えだとちょっと具合が悪いですね。

 

 

しかし、やってもいない努力や工夫を話したとしたら、それは嘘になります。

 

 

この場合、僕が良いと思うのは、自分が運が良い人間であるという印象を与えることかと思います。

 

 

かの松下幸之助さんが、面接で必ず聞いた、「あなたは運が良い人ですか?」という質問があります。

 

 

松下さんは、運が悪いと答えた人は、どんなに優秀な人でも絶対に採用しなかったそうです。

 

 

僕はどのような人にも、人には語れないこと、自分にさえ秘密にしているようなネガティブなことが当然あると思います。

 

 

もし潔癖で正直な気持ちから、自分は職務経歴書に書いたような立派な人間ではないという気持ちがどこかにあるのであれば、それについては、お祓いをしておく必要があります。

 

 

お祓いをすることで、ぐじぐじと中途半端な気持ちから自分を解放しましょう。

 

 

お祓いの方法は、ウラ職務経歴書ともいうべきものを別に一通作ってみるのはいかがでしょうか。

 

 

サンマの例で言えば、「新卒二年目で支店長になったとたんに、サンマの売り上げが一番ということで表彰された。それは自分の功績ではなく、前任の支店長の功績だが、自分の運の強さを感じた。」と正直に書いておくのです。

 

 

特に表に出す実績や数字について、真実と思われることを書き留めておくことにより自己認識が出来るし、どの方向から質問がきてもよどみなく答えられる訓練になると思います。

 

英文レジメを作ってみる

英文レジメもできるだけ作りましょう。

 

 

特に日本の会社では、まるで自己紹介のように「英語は全くダメで」と言う人が多いです。

 

 

幸いなことに、英語に苦手意識を持つ人が多いので、これは少しの努力で差別化できることです。

 

 

これを生かさない手はありません。

 

 

実際問題、ビジネスマンとしてTOEICで言えば700点ぐらいは、職種とか仕事に使うとかに関係なく、もはや一般常識ととらえるべきです。

 

 

なぜなら、もはやほとんどの会社や職種で、英語に関係ない仕事は存在しないと言っていい状況だからです。

 

 

簡単な英文を読んだりメールを書いたりが出来ないとか、英語の電話がかかってきた瞬間に受話器を落としてしまうとかで意外と現場は苦労したりしているかもしれません。

 

 

仮に、あなたの英語力がTOEICで500点ぐらいだったとしても、英文レジメを作るのは十分可能です。

 

 

方法としては、まず職務経歴書を日本語で作成し、それをグーグルの自動翻訳にかけ、意味の取り違いとか基本的な間違いの部分を修正するだけです。

 

 

職務経歴書の日本語がわかりやすい文章で書かれていれば、かなり精度が高いものができます。

 

 

それを英語が出来る人、出来ればネイティブの人に見て貰えば完了です。

 

 

また英語に自信があれば、英文レジメを初めに作成し、それを日本語に翻訳して職務経歴書を作るのもありだと思います。

 

 

この場合、内容が同じであっても、日本語のニュアンスと英語の明確な表現とのギャップに注意し、応募する会社を事前調査したうえで、その会社に向けた最良と思われる形をカスタマイズしていきます。

 

ソーシャルメディアへのかかわり方を書いてみる

数年前までは、ツイッターだとかフェイスブックだとかのSNSは企業情報の漏洩を恐れてネガティブにみる会社が多かったと思います。

 

 

実際、銀行などの金融機関とか、人事部とかのチェックが厳しかったです。

 

 

ですが、今やSNSもインターネットも普通に誰でも使うようになってきました。

 

 

これも応募先の会社に合わせて検討すべきではありますが、ブログをやっていたり、SNSをやっていたりするのは、会社側にノウハウがない場合が多く、評価されることも多くなってきています。

 

 

また、もし、あなたにとってブログが重要な位置を占めていて、その会社がブログやSNSに全く理解がない場合は、そもそも応募すべきかどうかをよく考えた方がいいと思います。

 

 

これも裏技的ではありますが、あらかじめ応募企業に見られることを前提としてブログを作っておくという手もあります。

 

 

その方法については、下記の記事で書いていますので、興味があればご覧ください。

twitterでの転職活動でやるべきことを解説します

ポイントのまとめ

・職務経歴書の形式に始めの段階ではとらわれてはいけない

・職務経歴書はまず多くを書いて削っていく形でつくる
(作れば作るほどうまくなっていくので書くことに慣れる)

・職務経歴書はプレゼン資料である

・職務経歴書は自己認識の手段でもある

・職務経歴書の職歴をブロック別に複数作ってみる

・必要があればウラ職務経歴書も書いてみる

・英文レジメも作ってみる

・SNSでのアピールも要素として検討する

 

 

上記をすべてやる人はほぼいないと思います。

 

 

ということは、上記をすべてやってみることは、それだけでかなりのアドバンテージを持つことになります。

 

 

あなたと家族の明るい未来のために、ぜひ魅力的な職務経歴書を作ってください。

 

 

20190110 by okkochaan