専業主婦 働かない

しゅふJOB総研というところで最近発表になった調査結果によると、
専業主婦の6割が働かないことに対して罪悪感をもっているそうです。

 

 

調査対象には、主夫も入っているようです。

 

 

それにしても、6割が罪悪感をもっているというのは、
どう考えてもハッピーな状況ではありません。

 

元データについて

専業主婦の6割が働かないことで本当に罪悪感をもっているのでしょうか。

 

 

念のため、元データについてチェックしてみました。

 

 

この調査を行っている、しゅふJOB総研とは、
株式会社ビースタイルの調査機関だそうです。

 

 

そして株式会社ビースタイルは、主に主婦層に特化した
パートタイマー的な短時間の人材派遣を行っています。

 

 

調査そのものは外部に寄託されていますが、
実際の対象はビースタイルの登録者なので、
この分は割り引いて考える必要がありそうです。

 

 

つまり、パートタイマー型の派遣会社に登録する主婦層は
もともと就労意欲が高いと考えられるため、
働かないことに対して、罪悪感を感じる可能性は
高いと思います。

 

 

また調査人数も800人なので、分母が多いとは言えないこと、
首都圏の共働きが多い環境下での調査であることなども
割引要因です。

 

 

ただ専業主婦といっても、状況は様々です。

 

 

平均的な専業主婦でペルソナをつくっても、
それが妥当かどうかは難しいところです。

 

 

ビースタイルは市場調査と登録者との関係構築のために、
この調査を行っていると思います。

 

 

この調査に限らず、主婦の方が興味をもつようなテーマで
いろいろな切り口で調査をなさっているので、
ご興味があれば、一度ご覧になると良いかと思います。

 

 

リンクは最後に貼っておきます。

 

 

この記事では、専業主婦の6割という数字に、
若干の疑いがあるものの、
ある一定の少なくない割合の専業主婦が
働かないことに罪悪感をもっているという
前提で話を進めます。

 

 

働かざる者食うべからずの文化は今でもあるのか

専業主婦側もお金を稼いでいる大黒柱?(通常は夫)側も、
共通の認識として、働かざる者食うべからずという考え方が、
今も生きているという事実はあるのでしょうか。

 

 

もちろん、専業主婦が厳密な意味で「働いていない」ことには
なりません。

 

 

民法上も財産分与などに関して、配偶者の寄与分は認めています。

 

 

にもかかわらず、どうして主婦あるいは主夫は働いていないと
思わざるを得ないのでしょうか。

 

 

そして罪悪感を持ってしまうのでしょうか。

 

 

そもそも専業主婦でいられるということは、贅沢なことなのでしょうか。

 

 

夫側からすれば、お金を稼いでいない人を養っているという感覚から
離れることは難しいのかもません。

 

 

ただ、夫人を働かせないで
専業主婦にしておくということは、
結局は夫側のためになることであり、
経済的にそれが出来るということだけで、
幸運な状態といえると思います。

 

 

こうしたことを考慮せずに、
意識的無意識的を問わず、
お金を稼いでいる人の方が価値があり、
そうでない人は働いていないと考えることは、
夫婦どちらにとっても、
心理的に不安定な状況をつくることになるので、
よい状態とは言えません。

 

 

働かざる者食うべからずという考え方は、
日本に限らず、海外でも根強いと思います。

 

 

それはベーシックインカムという、
年齢、性別、収入に関係なく、
国民であるということさえクリアーすれば
一律にお金を支給し、
社会保険や生活保護制度をなくすという提案が
まともに議論されない理由でもあるからです。

 

専業主婦は働いていないというのか

専業主婦が働かざる者にあたるかどうかという点で言えば、
僕は当たらないと考えますが、それでも
引け目を持ってしまう方多いというのが、
今回の調査結果です。

 

 

つまり、専業主婦は働いていないという考え方は
根強くあるわけです。

 

 

僕は実際に主夫をやっていたこともあるので、専業主婦の
大変さはある程度理解しているつもりです。

 

 

それは、端的に言って、普通のサラリーマンと大きく違わないぐらいの
仕事量になることは、あると思います。

 

 

ざっくり主婦の仕事を羅列すると以下の通りです。

 

 

夫婦二人暮らしで、親とは別居で子供もいない状態と仮定します。

1.ルーチンの家事
・掃除、洗濯
・ご飯を作ること
・家計のやりくり
・最低必要な買い物(食材など)

2.イベント関係
・親戚や親との付き合い
・近所との最低限の付き合い

 

 

この中で、僕はご飯を作ることが意外と大変だと思っています。

 

 

ただ、正直言って、二人暮らしの段階では、専業主婦としては
時間に余裕がありそうです。

 

 

食事も冷凍食材を使ったりすれば、ほとんど手がかからなかったりします。

 

 

このケースの場合、もしご主人の仕事の負担を100とした場合、
30ぐらいの負担ではないかと思います。

 

 

そして、この30という数字は基礎負担率みたいなものです。

 

 

ここで、妊娠したり子供が生まれたりすると、上記の割合は
大きく変化します。

 

 

数値化が難しい面がありますが、考え方によっては、
この時点でご主人の仕事100を超えてしまうかもしれません。

 

 

さらに、年老いた親の介護とかが入ってくると、これはもう、
完全にご主人の仕事100を超えるでしょう。

 

 

主婦業は変化に適応する能力が必要

結局、主婦業の忙しさは、外的な要因によって左右されることが多く、
なおかつ突然の変化に対応しなければならないと言えます。

 

 

これは、かなりの適応能力が必要とされるということです。

 

 

また、変化のなかには、ご主人の失業とか病気、死亡など
深刻な状況も含まれます。

 

 

離婚率も高いことを考えると、いつも危険な崖っぷちを歩いているような
状態であるとも言えます。

 

 

対話と数値化が重要

これまで述べてきたことから、
専業主婦(主夫)は働かないことに対して
罪悪感をもつ必要は全くないし、
またパートナーのお金を稼ぐ側も
そのことを完全に理解する必要があると
僕は考えます。

 

 

しかし、それだけでは全く不十分です。

 

 

ここで、さらに相互理解のための対話が必要なのです。

 

 

そして、その対話とは、専業主婦業(主夫業)のタスクを
数値化する作業のことなのです。

 

ご主人あるいはご婦人(実際に働いてお金を稼いでいる人)の数字を100として、
二人で納得できるまで話し合い、主婦業の仕事数字を確定する作業を定期的に行ないましょう。

 

 

大きな屋敷を切り盛りする主婦とマンションで二人暮らしの主婦とでは、
比較そのものがナンセンスなぐらい違います。

 

 

また子供の数とか、育児上の問題など数値化が難しい場合もあるでしょうが、
あえてそれを便宜上でもいいので、数値化することに意味があると思います。

 

 

数値化とは言葉を変えて言えば、対話に他ならないのです。

 

 

経済的自立ができる本物のスキルを身につける努力をしよう

専業主婦(主夫)の状況は個別に全く異なるので比較などは無意味です。

 

 

それは、あの人は大変だけど私はそれに比べるとまだましだという自己満足かもしれず、
なんて自分は不幸なんだという比較になるかもしれません。

 

 

それぞれの個別の状況は、どのようなものであっても、
それを受け入れるしかありません。

 

 

つまり、比較は時間の無駄だし、それを気にしている暇はありません。

 

 

ただ、専業主婦(主夫)は、自分である程度の時間をコントロールできるという
大きなアドバンテージがあります。

 

 

これを生かさない手はありません。

 

 

なので、経済的自立ができる本物のスキルを身につけるように最大限の努力をするべきです。

 

 

それは、はっきり言うと、スキルが身につかない
パートタイマーとか内職とかは極力やらないということです。

 

 

(個人的なことですが、内職というと、小さなプラスチックのおもちゃの部品をつける内職をしていた母を思い出してしまいます。子供心にも、胸が苦しくなるぐらい、これでどれほど稼げるんだろうと思ったのです。僕はその仕事をよく手伝っていましたが、今でも、その部品の色とか作業までありありと思い出します。)

 

 

いつたった一人になったとしても、
生きていける具体的で将来の見通しもあるスキルを
絶対に身につけましょう。

 

 

そうなると、すぐに資格取得や習い事に走る傾向がありますが、
必ずしもそうではありません。

 

 

より正確に言えば、資格は二義的なことであり、
個人ベースの在宅でもビジネスができるようなことを
習得するということです。

 

 

そしてほんの少しでもいいから、
なるべく早く実際に始めてみましょう。

 

 

僕がやっているネットを使ったビジネスは、
資本も資格もいらないし、
お勧めですが、
もちろん、それに限りません。

 

 

塾を始める、お料理教室を始める、
なにか本を書いてみるなど、
テーマを決めて深く突き詰めていくのです。

 

 

こんな話をすると、感心して聞いている様子なのに、
「自分にはそんなことはできないから」といって、
やろうともしない人が多すぎます。

 

 

しかし、誰にそんなことがわかるのでしょうか。

 

 

ご自分を否定的に決めつけているということだけが事実なのです。

 

 

ちょっと厳しく言えば、
専業主婦で働かないことに罪悪感を感じながら、
何の努力もしない、働きもしないというのは、
はっきりいって怠惰な状態なのです。

 

 

であれば、何の罪悪感も感じないでいるか、
働くべきだと思っています。

 

 

よりよく生きるために、大切な家族のために、
せっかくある、こうした準備ができる環境を
生かすことを強くお勧めします。

 

 

 

参考資料

専業主婦の6割「罪悪感ある」 「ランチに行くにも稼ぎがないと後ろめたい」「学歴職歴あって健康なのに何も生産していない」

しゅふJOB総研 | 株式会社ビースタイル

 

20181108 by okkochaan